カジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致を巡り、和歌山県議会は20日、
国への区域整備計画の申請を反対多数で否決。
「地域活性化の起爆剤」として期待され、
推進派からは新規雇用や観光客の増加など経済再生の切り札として期待を集めた。
4期目の仁坂吉伸知事が主導した肝いり事業だったが、
誘致を後押ししてきた最大会派・自民からも事業者の資金計画などを不安視する声が相次ぎ、
否決の結末を迎えた。
閉会後、記者団の取材に応じた仁坂知事は「最大の起爆剤を取られ、次なる成長因子を失った」と項垂れた。
「国に提出しても恥ずかしくない段階まで仕上げたつもりだったが、時間が足りなかった。痛恨の極みだ」
と無念さをにじませた。
森礼子議長(自民)は20日、否決に至った判断について「最後まで計画の不透明さが拭えず、
新型コロナの影響で情勢が不安定になったことも要因ではないか」と語った。
最大会派の自民(27人)が党議拘束をかけずに採決に臨んだため賛否が割れた。
賛成した川畑哲哉議員(自民)は「和歌山を活性化させるアイデアの卵だったが、育てきれなかった」と述べ、
反対票を投じた冨安民浩議員(同)は「IR自体には賛成だが、資金計画が生煮えだった」と振り返った。
ベテラン県議は「IRなんかに期待せざるを得ないほど衰退している地方の現実こそが問題だ」と、
大阪を否定するかのように吐き捨てて、議場を後にした。
‘@大阪と和歌山では近い。和歌山が切られたのだ。
それと、オリックスとパソナが参加していなければ政府も後押ししない。