北海道・知床半島沖のオホーツク海で観光船「ＫＡＺＵ １＝１９トン」が浸水し、
乗客乗員２６人が安否不明となっている事故。
現場周辺で捜索していた第１管区海上保安本部（小樽）の航空機などが２４日、計１０人を発見。
１管によると、いずれも知床岬先端付近の岩場などで救助されたが、
うち８人は意識がなく、２人は容体が不明という。
大半の観光船はゴールデンウイークから出航するが、
知床遊覧船は例年数日早めに運航を開始している。
地元の漁師によると、23日は午前７時ごろは波は穏やかだったが、
午前10時以降は天気が荒れるという情報があったため、漁船は午前中で港に引き返した。
漁師の間では「悪天候の中、なぜ船を出したのか？」と疑問の声が上がっているという。
また、地元の別の観光船の乗組員は、23日の海の状況を見て、
「ＫＡＺＵ １」の船長に対し「行くな」と止めたものの、船長はそのまま船を出したことを明らかにした。
この観光船乗組員によると、「ＫＡＺＵ １」は、冬の間陸揚げされているとき、船首に亀裂があり、
修理をせずに、そのまま海に下ろしていたことも指摘。
第一管区海上保安本部は、24日、「ＫＡＺＵ １」の船長と甲板員の氏名を公表。
船長：北海道斜里町 豊田徳幸（とよだ・のりゆき）さん54歳
甲板員：東京都調布市 曽山聖（そやま・あきら）さん27歳
２人とも、連絡がとれなくなっている。
（合掌）
