新型コロナのワクチン接種をめぐり、徳島文理大学香川薬学部(さぬき市)の池田博昭研究室は、
学内の関係者を対象に中和抗体量などを調べる臨床研究を実施。
2回目接種後、中和抗体量が半減する時期はファイザー、モデルナ製とも平均4カ月だった。
研究チームは徳島、香川両キャンパスの学生と教職員(家族を含む)を対象に被験者をウェブで募り、
接種者111人(12~69歳、男性43人、女性68人)と未接種者9人の協力が得られた。
ファイザー製ワクチン接種者29人、モデルナ製28人の2回目後の中和抗体量の消失半減期は、
いずれも約4カ月で、男性が女性より平均で17日以上短い傾向があった。
池田教授は「中和抗体量が半減すれば感染防御力は下がるとみられ、
2回目と3回目の間隔を5カ月に短縮したのは妥当」と分析。
さらに「3回目接種後の中和抗体量はサンプル数が少なく確定的なことはいえないが、
2、3カ月後に量がほぼ減っておらず、
3回接種により感染予防に必要な中和抗体量が得られたようにみえる」と推測する。
また、4回目は「高齢者や基礎疾患のある人以外、早急な接種は必要ない」という現時点での見解を示した。
7月の日本薬学会主催のシンポジウムで発表する予定。