ウクライナへの侵略開始以降、ロシアが化石燃料の輸出で、13兆円の利益を得た、
との調査結果を北欧の環境団体が発表。
フィンランドの環境団体が13日に公表した調査結果によると、ウクライナ侵攻が始まってからの100日間で、
ロシアからの化石燃料の輸出総額は13兆円余りに上るという。
ロシアへの経済制裁などにより輸出量は減ったものの、化石燃料の価格高騰が影響し、
十分な利益を得たと分析。
主な輸出先は、中国、インド、ドイツ、イタリアで、特にインドではロシアからの原油が精製された後、
欧米へと再輸出されていて、「抜け穴」になっていると指摘。ロシアの銀行だ。
ただ、輸出した原油の金が全て国に入るのではない。
国に入るのはあくまで税金だ。その内の5%とか10%とか20%とか30%とか。
仮に、13兆円の取引があったとしても、全額ロシア政府に入る分けではない。
ドイツは、当初ウクライナに「ヘルメット」を支援物資として送ると表明。
わたし同様、ウクライナ支援に前向きな国は、ズッこけた。
長年、ロシアとの協調を進めることでエネルギー問題を解決してきたドイツ。
「ドイツはプーチンの戦争の“共犯者”である」エネルギーのロシア依存をやめなかったメルケルの大失敗と、
ドイツは「プーチンの共犯者」とまで批難されるようになった。
メルケル氏がロシアのウクライナ侵略に対してコメントしないのは、自身にブーメランとして跳ね返ってくるからだ。
3月上旬。オンラインで開かれたG7エネルギー担当相会議に出席した、ウクライナのゲルマン・ガルシェンコ・エネルギー担当相は、
「世界は毎日、10億ドルのガス代金を私の国で人殺しをしている国の指導者に支払っているのです」と述べた。
「ぜひ、ロシアからの化石燃料の輸入を止めていただきたい」と訴えた。
一瞬の沈黙が流れた後、ドイツのロベルト・ハーベック副首相・経済担当相は、
「私たちは、ロシアにエネルギーをこうまで依存してしまった。歴史的過ちだった。
ただ、いま、これを言うのは胸が張り裂ける思いだが、ロシアからのエネルギーの輸入を、
いま、ここでストップすることはできない」と、苦渋に満ちた表情で述べた。
ロシアからエネルギーを最も多く買っているのは中国と欧州。
なかでも、欧州のロシアへの天然ガス依存度は高い。
ここにはウクライナは入っていない。
ウクライナは2015年以降、ロシアからガスの輸入を完全に停止し原発を推進してきた。
ロシアのガスを遮断しない限りドイツはプーチンの戦争の「共犯者」であり、
「恥ずかしいことに、侵略に対抗する民主主義国の対応の最も弱い環であり続けるだろう」と批判している。
2014年のロシアのクリミア併合の際、オバマ政権はロシアへの経済制裁を主導したが、
ドイツをはじめ欧州諸国はエネルギー供給への跳ね返りを恐れ、足並みはそろわなかった。
「ノルド・ストリーム2」の建設はすでに始まっていた。
しかし、トランプ政権はオバマ政権よりドイツに厳しく接した。
「ノルド・ストリーム2」を運営する事業会社に対する制裁を課した。
トランプ米大統領は「ことエネルギーについていえば、ドイツはロシアからしこたまもらっているので、
ロシアの虜になっているようなものだ」とメルケルをなじった。
トランプが正解だった。
メルケルは「ドイツにはドイツの政策があり、我々のことは我々が決める」と一蹴。