ロシアによるウクライナ侵略を受け、西欧各国がロシアの外交官らの追放に乗り出す中、
永世中立国のスイスにロシアの情報機関員らが集まっている可能性を指摘。
スイス連邦情報庁(FIS)は6月27日に公表した安全保障に関する情勢報告書の中で、
スイスにおけるスパイ活動が「さらに激しくなっている」と分析。
報告書では、スイス国内に潜伏するロシアのスパイが「特に多い」と強調。
その拠点が主要都市ジュネーブで、同市のロシア外交関連施設などで働く情報機関員は数十人に上るという。
FISは「スイスのように外交官を追放しない国」にロシア当局が情報機関員を配置し始めていると分析。
もともと多くの国際機関や研究施設が集まるスイスはスパイにとって「理想的な活動環境」だったが、
その利便性が一層、際立っている模様だ。
英紙フィナンシャル・タイムズによると、FISは以前にも、
スイスで活動するロシア外交官の4人に1人がスパイだと推定したことがある。
FISは今回の報告書の中で、こうしたスパイの流入を防ぐための対策が必要と訴えた。
スイスは中立国だが、ロシアのウクライナ侵攻以降、国内の銀行にあるロシア関連資産を凍結するなど、
他の欧米諸国と共に一定の対露制裁には参加している。
一方で外交官の追放はしていない。
‘@中立が悪の温床になっては、中立で無く単なる無関心。
中立が悪を利することになる。