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​ウクライナ南部ヘルソン戦場の現実。

ヘルソン周辺のロシア軍の外周から2キロ弱離れた塹壕にいる。

ウクライナ軍第63旅団の兵士たちは慎重な行動が必要だと既に学んでいる。



彼らは長い冬に備えて体制を固めつつある。

「この塹壕が好きだ。ここにいれば暖かいよ」

政府幹部はもう何カ月もヘルソン攻勢について楽観的な話をしてきたが、

いかにロシアを後退させるかという現場での生々しい現実は政府の楽観論と一致しない。

フガッセ少佐は「今後の反抗作戦は複雑で計画が立てにくいし人命を脅かせる。

あらゆることを考慮に入れなくてはならない。兵の命を守ること、それが指揮官としての我々の仕事です」

そう語った。



ロシア占領下のヘルソンに対峙するミコライウ市の近郊では、ロシア軍がここから撤退するとは思っていない。

うず高く積み上げられた使用済みの戦車砲断の薬莢が、これまでの戦いがいかに大変だったかを物語っている。

ミコライウの前線にいる兵士たちは、ロシア軍に匹敵する戦闘力が自分たちにはないと訴える。

インタビューの合間にもロシア軍の砲弾の音がすぐ側で聞こえ兵士らはその場に身をかがめる。

向こうの方が武器や人数で勝っている。

兵士は訓練されていないが、ただひたすら「ウラー」と叫んで突進してくる。

向こうの大人数に見合うだけの弾がこちらにはない。



BBC 国際編集長ジェレミー・ホワエン氏が現地から報告。

「どうしてヘルソン攻勢に時間が掛かっているのか、さえぎるものが何もない真っ平らな平地で

ロシアに砲撃されていて、(また砲撃の音、ホワエン氏砲撃波で揺れる、驚いてしゃがむ)

これが毎日続く。だからなんです。

夏からずっとウクライナ政府はヘルソン攻勢の話をしてきましたが、前に進むのは大変です。

(また砲撃の音、ホワエン氏塹壕にへばり付く)

ロシアは必ず敗北するなどここでは誰も信じていません。

 

デイミトロ・マーチェンコ将軍はロシアの阻止したと称えられ、今ではヘルソン奪還作戦を練っています。

マーチェンコ少将「まずは最大300キロ先まで届く迎撃兵器が必要ですし、防空システムが必要です。

攻撃に打って出たい世界中のどの軍でも必要な基本装備です」

こんなまねができる敵は、圧倒的な攻撃力が無ければ倒せないと言う。

ウクライナ軍は圧倒的な攻撃力を欲しているが持っていない。

清潔な水がトラックでミコライウへ運び込まれる。ロシア軍が水道設備を破壊した。

並んでいた人が、自分たちは決してロシアに屈服しないと言う。

しかし、たとえ不屈の反骨精神があっても、恐怖や悲嘆を感じない分けではない。

「つらいです」と住民のオクサナさんは言う。ここにいる誰もが「内心「泣いている」のだと。



凍える冬になってもこれを続けるのか。

最近ロシアの砲弾が近くの複数の民家に直撃し、住民の一人が亡くなった。

っもともと多くを持たない人が全てを失った。

ここの人たちは自宅にいて、そこそこ安全かと思っていると、真夜中にいきなり砲撃される。

予測不能な毎日に、住民はとてもつらい思いをしている。

「戦うのを止めるわけにはいきません。私たちは国を守っているのです。

自分でそうしなくては誰も代わりに守ってくれません。

もう何度もこういう光景を見てきましたが、ついに自宅がこうなりました。

でも、わたしたちは生きている。それが大事です。命さえあれば、そのほかのことはまたやり直せます」

今まで沢山の人を助けて来た消防士の男性は語った。



戦争の悲痛な悲しみがミコライウを包む。

ロシア軍に圧力をかけ続けるため、ウクライナ軍は各地の戦場で勝利を続ける。

ヘルソンをかけた攻防戦になるなら、そのための代償として悲しみは一気に激化するだろう。