ロシアが一方的に「併合」したウクライナ南部ヘルソン州で、同州奪還を目指すウクライナ軍の攻勢を前に、
苦戦するロシア軍が撤退に動いているとの見方が出ている。
元英軍情報部門幹部のフィリップ・イングラム氏は5日、英スカイニューズ・テレビの番組で、
ロシア軍がヘルソン州の北方地帯からドニエプル川を越えて撤退する方向で準備を進めていると指摘。
「数日以内にそれ(撤退)が起きる兆候がある」と分析した。
実現すればウクライナ側にとって大きな戦果となる。
ウクライナ南部へルソン州のロシア占領下にあるノバカホフカダムが、ウクライナ軍による砲撃で損傷したと、
ロシア国営メディアが6日、救急当局の情報として伝えた。
ロイターは、この報道を確認できていない。
ウクライナが進軍しているヘルソン地域のドニエプル川を上流でせき止める広大なノバカホフカダムは、
極めて重要な戦略的意義を持つようになっている。
ロシアとウクライナ双方は10月以降、爆発物を使用してダムを破壊し、下流域の多くを浸水させ、
ヘルソン市周辺に大きな被害をもたらす計画を立てているという非難の応酬を繰り返している。
ロシア軍や市民がへルソン州から撤退すると、ダム崩壊の危険性が増す。