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​地球の内核で生じていた「回転」が停止。

地球は上部の地殻やマントルの下に直径約7000kmの核を持っており、液体の外核が地下2900km~5100km、

固体の内核が地下5100km~6400kmに位置していると考えられている。

この内核は「地球の他の部分よりも速いスピードで独自に回転している」と考えられているが、

新たに発表された論文では、過去10年間で内核の奇妙な回転が停止したと報告された。

1996年に、当時イリノイ大学の研究者だったXiaodong Song氏とコロンビア大学のPaul Richards氏は、

「地球の内核マントルよりも速いスピードで回転している」とする論文を発表。

その後の研究で、内核マントルに比べて、地球1周360度に対して年間10分の1度ほど速く回転することが示されたが、
すべての研究者が「内核マントルより速く回転する」という説に同意しているわけではない。



別の研究では、内核の回転は恒常的な現象ではなく一時的なものだと示唆されているほか、

内核の高速回転は存在せずとする論文も発表されている。

また、2022年に発表された論文では、1969~1971年にかけてアメリカの核実験で生成された地震波のデータから、

地球の内核はこの時期に「逆回転」していたか、マントルよりもゆっくり回転していたと報告された。

この論文では、1971年以降になって内核の回転速度が上がり始めたと主張。

そして新たに、北京大学の地球物理学教授となったSong氏と研究者のYi Yang氏は、

1995年~2021年にかけて観測された地震波のデータを分析した結果、

2009年頃から地震波の移動時間に変化がみられなくなったことを発見。

地震波の移動時間に変化がみられなくなったということは、内核マントルに対して高速で回転しなくなり、

同じ速度で回転するようになったことを示唆している。

同様の結果は地球上のさまざまな地点で観測されていることから、Song氏らはこれが惑星全体の現象であり、

内核表面の局所的変化ではないと主張。



データからは内核の回転速度が遅くなっただけでなく、逆回転する過程にある可能性も示唆されている。

Song氏らは「内核の自転が最近の10年間でほぼ停止し、1970年代初頭以来の転機を迎えて、

数十年周期の折り返しを経験している可能性を示唆する驚くべき観測結果が示されました」と述べ、

内核の回転が約70年間の周期性がみられる1日の長さや磁場の変化と関連している可能性があると主張。

‘@ものすごく深い話で、専門家の間でも見方が分かれているようだ。

回転していると仮定して、逆回転になっても地球全体にはさほど影響はないのか。