25日、ブラジルのルラ大統領は、南米地域の貿易を推進するにあたり、
同国が加わる関税同盟メルコスル(南米南部共同市場)と中国の間で、通商協定を結ぶべきだとの考えを示した。
ルラ氏はウルグアイを訪問し、単独で中国との通商交渉を前進させようとしている同国を思いとどまらせようと説得。
メルコスルはブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイの4カ国で構成している。
ウルグアイが単独で中国とFTAを締結すれば、メルコスルの結束が揺らぐとの懸念が出ている。
ルラ氏は、EUとの自由貿易協定(FTA)合意後、
メルコスルとして中国とのFTAの可能性について交渉ができると説明。
ウルグアイは昨年、中国とのFTAに向けた協議を正式に開始。
環太平洋連携協定(TPP)への加盟に向けた交渉も進めており、メルコスルの他の加盟国からは批判が出ている。
ウルグアイのラカジェポー大統領は、国内経済を他国に開放する必要があり、
メルコスル以外の国とも並行して貿易協定について話し合うことができると述べた。
メルコスルはEUとの間で2019年にFTA交渉で政治合意しているが、
EU側が環境保護などを問題視し、批准手続きが止まっている。
‘@背に腹は代えられず、中国と接する国がある。
ウルグアイ経済も待ったなしの状況なのだ。
そんな国はこれからも増えていく。
中国は発展途上国を巻き込んで台頭してくる。