岸田総理は2日、ミクロネシア連邦のパニュエロ大統領と官邸で会談。
「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて協力の強化を確認。
政府が今春にも予定する東京電力福島第1原子力発電所の処理水の海洋放出についても協議した。
パニュエロ氏は会談後の共同記者発表で、海洋放出について、
「日本の意図を深く信頼しているし、技術力があればわれわれが共有する海の資産、
資源は損なわれないと確信している」と述べた。
会談では安全保障理事会の改革を含む国連の機能強化の必要性も話し合われ、
パニュエロ氏は日本の常任理事国入りを支持した。
林外相は2日、中国の秦チン剛ガン外相と電話会談。
昨年末に秦氏が外相に就任して以降、両氏の会談は初めて。
たいした内容は無く、林大臣は「建設的かつ安定的な日中関係」を構築すべきだと呼びかけ、
秦氏も賛意を示したという。
林大臣の早期訪中に向けて調整を続けていくことを確認。
台湾海峡の平和と安定の重要性も訴えたとしている。
中国外務省の毛寧副報道局長は1日、定例の記者会見で、
中国とロシアの軍事的連携に懸念を示した岸田総理とNATOのストルテンベルグ事務総長の共同声明に関し、
「日本は真摯に歴史から教訓をくみ取るべきだ。国家間の相互信頼や地域の平和と安定を損なってはならない」と反発。
日本を訪れているストルテンベルグ事務総長はロシアを非難。軍備拡張を続ける中国についても警告。
「ロシアと中国は、権威主義勢力の最前線にいる」
ストルテンベルグ事務総長は、都内の大学で講演。
ロシアによるウクライナへの侵略は、武力の行使によって目的を達成する事が可能だというメッセージを中国に与えていると警告。
ヨーロッパだけではなく、世界の安全保障上の課題となっているとしたうえで、侵略を非難し、
ウクライナへの支援を続ける日本について、取り組みを歓迎すると述べた。
「他国を侵攻しても良い。その考えを受け入れれば、危ういことになる」
また、NATOの拡張がウクライナ侵攻の引き金になったのではとの質問に、
どんな理由をもってしても他国の侵略は正当化できないとして強く否定した。