(ANN)
『ルフィ』を名乗る人物が指示役とされる一連の強盗事件で、“闇リスト”が使われていたとみられている。
4年前、渡邉優樹容疑者らが関わったとされる特殊詐欺の拠点にも、闇リストが散らばっていた。
過去にフィリピンの収容所で渡邉優樹容疑者ら4人と生活を共にしていたという人物に接触。
この人物によると、一連の事件の指示は4人だけで行っていて、闇リストをかき集めていたという。
Q.リストは結構な数ある。 「そう。金あれば何でもできる」
Q.情報はどのくらい分厚い。 「段ボール。あの4人クラスの人間になると、業者から『買いませんか』と来る。
カード情報、名前、生年月日、アドレス、部屋番号、パスワード、全部」
リストの中身は、民間企業から流出したものだけではなかった。
「役所から情報を取るのが一番、大きい。税金いくら納めてるとか。
Q.市役所に協力者がいる。 「そう。この時代にフロッピーですよ」
役所から渡邉容疑者ら4人の元に、納税情報などを含んだ個人情報が流出していたという。
こうした現状に捜査関係者は、
「自治体からの漏えい、情報の販売は絶対ある。言い切れるレベルで自信ある。
場所によっては、セキュリティーチェック体制も緩い。ザルなところなんてたくさんあるよ」と話す。
実際に役所から情報が流出する事件は相次いでいる。
2008年には、熊本県人吉市の職員が、闇金融業者に個人情報を渡したとして逮捕された。
職員は、その闇金業者に借金があった。
去年、東京都杉並区でも、職員が住基ネットで得た情報を漏えいしたとして、逮捕された。
過去に特殊詐欺事件に関わった人物は、
「固定資産税100万円で、“1億円の不動産を所有”と計算できる。
ルフィ事件が起きたいくつかの市町村の闇名簿も見たことがある。
最近だけでも、10程度の自治体から流出があった」
役所から情報が流出するということは、誰しもがリストに載り、被害者になってしまう可能性があることを意味する。
おととしまで、首都圏の自治体で働いていた元職員は、現時点で完全に流出を防ぐのは難しいという。
「個人情報を守るために研修をやったり、仕組みを整えたり、前の職場でもよくやっていたと思うけど、
最後は、個人の問題になってしまうのはあると思う。休日に忍び込んで個人情報を持って行ってしまう。
防いだり、感知するのは難しい」
“闇名簿“の内情を知る人物は、最近、役所から流出した7000人分の個人情報が持ち込まれたことがあったという。
「今までは組織の方が貸金に対しての返金が出来なくなり、『データを持って来い』というケースが多かったが、
ここ5~6年は向うから、リストを売りに来るというケースがあります。
割と頻繁にあるんですよ。小遣い稼ぎか借金か知りませんけど。
単純に卒業名簿なんかは、(1人)100円とか50円とか」
Q.納税者情報になると何倍に。 「10倍ほどに」
警察は、『ルフィ』を名乗る人物が指示役とされる一連の強盗事件が、
役所から流出した情報をもとに行われていた可能性もあると見て調べを進めています。
信頼すべき役所から個人情報が流出して、犯罪につながっているのは何ともやるせない事態ですが、国はどう対策しようとしているのか。
国は、AIを活用して“闇バイト”情報の削除・取締り。SNSに上がっているものを、AIを駆使して取り締まるという。
組織的な犯罪そのものを封じ込め、高齢者が犯罪者グループと接点を持たないようにするために、
“闇バイト強盗”などへのさまざまな対策を今週中にも取りまとめるとしている。
‘@国が対策を練ってもいたちごっこの感がある。すでに、相当数の情報が流出しているようだ。
ましてや、自治体からわたしたちの情報が駄々洩れとは、呆れるばかりだが怒り心頭だ。
民間なら当然責任問題となる。
ましてや自治体の個人情報は民間のものより重い。
ほとんど対策も打たず野放しにしてきたということだろう。
ふざけた話だ。