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プルサーマル発電、2基中断へ。

通常の原発プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を使うプルサーマル発電を実施している4基のうち、



九州電力玄海3号機が今年11月、四国電力伊方3号機が来年7月までの運転で、

海外に加工を委託したMOX燃料を使い切り、プルサーマルを中断する見通しとなった。

関西電力高浜3、4号機は当面、継続できるとしている。

今後3年間の見通しとして各社が国に提出した運転計画によると、

玄海3号機は11月からの定期検査でMOX燃料4体を、

伊方3号機は来年7月からの定期検査で5体を原子炉から取り出し、全て通常のウラン燃料に置き換える。



‘@原発も結局は国産ではないということだ。

プルサーマル炉では、ウランと使用済燃料を混ぜたMOX燃料を活用することで、ウランの使用量を抑えることができる。

天然資源であるウランをより有効活用する方法として生まれたのがプルサーマル

政府は核燃料サイクル原子力政策の柱としてきた。

原発の使用済み燃料を再処理し、取り出したプルトニウムを発電に使うというものだ。

しかし思うように進まずプルトニウムは増え続け、現在、国内外に47トン保有する。

これは中国が軍事用に持っているとされる量の 10 倍以上で、核兵器の数に換算すると6千発分に相当する。

プルトニウムの余剰を持っていることは、核兵器への転用の可能性があるため、

国際社会から厳しい目を向けられる。

その隠れ蓑に利用されているのがプルサーマル



原発推進の前提として進められてきた「核燃料サイクル」はすでに破綻している。

高速増殖炉もんじゅ」(福井県敦賀市)の失敗が致命的だった。

すでに破綻している核燃料サイクルの延命と、プルトニウム保有量の削減を両立させるのは、どう考えても無理筋だ。

もんじゅ」には 1 兆円を超す国費が投入された。廃炉には 3,750 億円かかると見積もられている。

以前に、東電と自民党に甘い蜜を与えられた東京大学大橋弘忠教授は、「プルトニウムは飲んでも平気」

「格納容器が壊れるのは1億年に1回」とのウソを流布した。

東大の教授だからと言って信用できるものでは無いということだ。

大きな矛盾とリスクをかかえつつ、政府は原発、再処理政策を推進し続けている。

そのツケを払うのは私たち国民および将来世代だ。

安全審査中の青森県六ヶ所の再処理工場は、稼働が不透明なままだ。

六ヶ所再処理工場で設備の設計ミスが隠ぺいされていた。

また、使用済み燃料貯蔵プールに設置されている第1チャンネルボックス切断装置、

燃料取扱装置が安全審査で想定された強い地震によって破壊される可能性があるという、

これらの設備の耐震補強工事が実施されている。

嘘と隠ぺいで信用できるものは何もない。



工場は1993年から建設されているが、当初は約7600億円。

それが96年には1兆8800億円、99年には2兆1400億円と、2倍、3倍となった。

挙句、建設開始10年後の2003年、突然、電気事業連合会は「六ヶ所再処理工場の総費用は約11兆円」と公表。

その後もコストは年々上昇し、2018年現在では13兆9300億円と見積もられている。

予定より莫大な費用になるのは東京五輪同様日本政府のお家芸だ。

あからさま過ぎて、呆れ果てて気を失いそうだ。

さらに六ヶ所工場の費用を含めたバックエンド費用の総額が約19兆円にも達することが明らかにされた。

六ヶ所村核燃料サイクルが稼働しても年間再処理能力は800トンであり、

国内の原子力発電所から発生する使用済み燃料は年間1000トンを超えており足りない。

どこに、これだけの莫大な費用をかけて再処理工場を建設する意味があるのか。

日本政府は麻痺しているのだろう、狂気の沙汰、狂っているとしか思えない。