民間初の月面着陸を目指すHAKUTO-Rミッション1のランダー(月着陸船)は、
2022年12月11日16時38分(日本時間・以下同様)に、
米国フロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地からスペースXの「ファルコン9」ロケットで打ち上げられ、
ランダーの月周回軌道への投入に成功したと発表。
月周回軌道で予定されている全ての軌道制御マヌーバを完了した後、
株式会社ispaceはいよいよランダーの月面着陸に挑むことになる。
同ミッションは「ランダーの設計及び技術の検証」と「月面輸送サービス」と、
「月面データサービスの提供」という事業モデルの検証を目的としており、
ランダーは月の「氷の海」の南東に位置するアトラス・クレーターに着陸する予定。
ispaceによると、ミッション1ランダーによる月周回軌道投入マヌーバは、2023年3月21日10時24分に開始。
今回のマヌーバ完了によってSuccess 7「月重力圏への到達/月周回軌道への到達」までが完了したことになる。
今後は月周回軌道上で予定されている全ての軌道制御マヌーバが完了し、
着陸シーケンスを開始する準備が整っていることが確認された後、
2023年4月下旬にミッション1ランダーによる月面着陸が行われる予定。
また、ispaceは今後実施を予定しているミッション2(2024年)およびミッション3(2025年)のランダー開発や顧客との契約を進めている。
ミッション3では月の裏側にある着陸地点との通信を行うために2機の中継衛星も月周回軌道に投入することを同社は計画しており、
ミッション1で得られたデータやノウハウがミッション3でも活用されるという。
ispaceは2023年4月12日 東証グロース市場上場予定(9348)。