「逆転の発想」が奏功。
地域の人口減で利用者数が頭打ちとなる中、バスを小型化して利便性を向上させる「逆転の発想」で、
新たな需要の掘り起こしにつなげた。
山形県鶴岡市の庄内交通が、市中心部を巡回する路線バスの増便に踏み切り、乗客数が大幅に増加。
市中心部の路線バスは定員約25人で1日12便運行していたが、2022年10月から定員12人のワゴン車に変更。
便数は1日48便と一気に4倍に増やした。
医療機関やスーパーマーケットの近くを通るようルートを再設定したほか、車両の小型化を生かして細い道までルートに追加。
庄内交通によると、22年10月〜23年3月の乗客数は約2万9千人で、前年同期に比べ3倍以上に増えた。
増便以前は年間約2万人で推移しており、わずか半年で1年間の乗客数を上回った形だ。
増便の狙いは、高齢者の移動手段の確保だ。
同社の高橋広司専務は「加齢で運転免許を返納したくても、車社会の鶴岡市では生活できなくなってしまう」と語る。
交通政策の専門家は「非常に良いモデルケース。全国で参考になりそうだ」と評価する。
‘＠不景気になるとすべてを削減して対応しようとするが、じり貧になるケースが多い。
熟慮し逆転の発想で対応し功を成した庄内交通。
そこには、市民への愛が垣間見える。
土・日・祝も運行しています（12/31～1/3は、全便運休）
運賃／1回乗車 300円
小人（小学生） 半額（6歳～12歳未満）
幼児 大人・小人１人につき１人まで無賃
２人目からは小人運賃（満１歳～６歳未満）
乳児 無賃（満１歳未満）
