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台風被害でグアムに取り残された日本人。

台風2号が直撃したグアムに、たまたま旅行で訪れていたRKKのアナウンサーが、

台風上陸時の状況、そして被害の爪痕を目の当たりにしていた。

米満薫アナウンサー(RKK)のリポート。

グアム 2023年5月24日 現地時間午後4時半 台風2号上陸。

ゴーゴーという恐怖心を掻き立てるような音の強い風と、横殴りの雨。

部屋の窓はガタガタガタと鳴き、樹々は大きくその体を揺らした。



午後から『COR1(非常事態準備宣言)』が発表され、これは4段階の内の最上位のレベルとなり、「外出禁止」となった。

ホテル内では多くの人がフロントに集まり、各々戸惑いやホテルの従業員に、これからどうなるのか、どうすればいいのかといった不安と疑問を投げかけた。

午後からは部屋にこもり、白波が立ち、雨で白く曇った、昨日まではキラキラと輝いていた海を眺めた。



夜になると台風2号はどんどん島に近付き、午後8時には窓から部屋の中に浸水。12階の部屋であるにも関わらず部屋の中央の床からも水が吹き出した。

その激しい音と、猛烈な風によってホテルが揺れて眠れず、長い夜を過ごした。

5月25日 現地時間 朝 台風上陸2日目。

朝になると少しは風が弱まったものの、そこに世界有数の観光地であり常夏の島・グアムの面影はなかった。



島全体で断水・停電が起き、幸いにもホテルの予備電源で電気は賄えていたものの、

ホテルの貯水タンクはすぐに底をつき、人生で初めて濡れたタオルで体を拭いて、それを風呂の代わりとした。

5月26日 台風通過。

台風が上陸してから、2日後。外出禁止令が解かれて、街に足を運ぶと、そこには自然の猛威による爪痕がまざまざと残っていた。

駐車場の車は強風でお互いにぶつかって壊れ、巨木は折れるのではなく、まさに根こそぎ持ち上がり、金網は紙のように引きちぎられていた。

街のスーパーには水や食料を求めて観光客が集まり、ホテルのフロントでは、飛ぶはずだった飛行機が欠航となり、行き場を失った人達であふれていた。



いまだ断水は続いていて、グアム空港は台風の被害により閉鎖。島内のホテル、民家は甚大な被害が出ている。

まだしばらく日本に帰ることは叶わなさそうです。(RKK熊本放送アナウンサー 米満薫)