「洋上風力発電は、アクシデントがあり、当面の間、凍結する。社外にはこの話をしないように」
戸田建設が開発を進めている長崎県五島市沖での「洋上風力発電」について、同社の大谷清介社長は4月3日に行われた経営方針説明会で社員に対して、こう伝えたという。
この大谷社長の発言を裏づけるかのように、同社は5月9日、製作中の風車2基に不具合が発見されたため、'23年3月期の連結決算について約95億円の減損損失を計上すると公表。
同社は、今回の事業を進めるにあたってグリーンボンドを発行し、150億円の資金を投資家から調達。巨大風車に加えて、風車を海上に運搬・設置するための大型作業船なども建造。
戸田建設は、具体的な運転時期について現在のところ2024年1月1日を予定しておりますとしているが、
所管省庁の経済産業省担当者は、「詳細な調査を行う必要があり、運転開始の時期は延期になると見込んでいます。事業計画を見直す必要がある」と指摘。