東京都営地下鉄の駅のホームドア設置率が来年2月までに100%になる。
4路線のうち、多くの私鉄が乗り入れる浅草線が最後の難関だったが、数十億円と見積もられた車両改修費を抑え、低コストで全駅設置にこぎ着けた。
ホームドアの向こう側に列車が滑り込む。列車のドアガラスには16センチ四方のQRコードが見えた。
列車のドアが開き、同時にホームドアも開いた。視線をホームドアから天井に向けると、
横長のバーに小さなカメラが三つ。このカメラがドアガラスのQRコードを読み取り、ホームドアを作動させるという。
列車ごとに編成車両数やドア数などの情報をコードに入れ、ホーム側のカメラで読み取れば、必要なホームドアを開けることができる。
車両の改修費だけでみれば、コストは約20億円から、QRコードステッカー代の約270万円へと減った。
都交通局は15年、QRコードを生み出したデンソーウェーブ(愛知県)と共同で鉄道専用QRコードなどの開発に乗り出した。