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​米国境に中国移民10倍増。

米メディアの報道として、米南部国境地帯にあるテキサス州リオグランデバレーにおける、

2021会計年度(20年10月〜21年9月)の不法入国中国人が450人だったのに対し、

23年度(22年10月〜23年9月)までの半年足らずでにすでに9.7倍の4366人に達していると報道。

また、逮捕された不法移民があまりに多く当局で留置するスペースが不足したため、移民らは同州内の非政府組織施設に送られており、

4〜7年後にようやく審理が行われ、帰国後に迫害を受ける可能性がない限り強制送還されるとした。



記事は、新型コロナの感染が拡大して以降中国国内では「潤」(移民)ブームが巻き起こり、

多くの中国市民が非正規の方法による移民を試みていると紹介。

南米からの難民に混じってパナマ熱帯雨林を徒歩で越えてメキシコを通って米国に入る中国人が多いとし、

「世界で最も危険な密入国ルートであっても中国人の移民の決心は揺らがないようだ」としている。

海を越え、熱帯雨林を踏破してきた中国人の一団。経済的に行き詰まり、母国に見切りをつけた人たち。

年齢層は30〜40代が中心で、子連れの家族も多い。失業して生活苦からビザなしで入れる国を迂回して入っている。

保護される中国人が、以前は1か月に1人いるかいないかぐらいだったのに、いまは連日、50人前後もいる。



いまの中国国内の政治状況に希望を持てず、アメリカへの“亡命”を目指す人も少なくないという。

SNSを通じて中国人の間で急速に広まっている“走線そうせん”と呼ばれる、過酷なルートを通る方法。

“走線”の代表的なルートは、ビザを必要としない南米エクアドルから車や船、時には徒歩で北上してアメリカを目指すルートで、その直線距離はおよそ3700キロに及ぶ。

中国人がアメリカへ亡命を申請する場合、多くは観光ビザなどでアメリカに入国し、その後、亡命を申請する。

しかし、所得などの面で観光ビザの要件を満たせず、ビザを取得できる見込みのない人たちは過酷な“走線”を選ばざるを得ない。

途中通過する国の国境警備当局などの監視をかいくぐるため、真夜中に移動する。

バックパックを背負い、2日間ジャングルの中を歩き通すこともある。

メキシコなどでは、犯罪組織の縄張りごとに現金を支払わなければならない。



陸上の検問を避けるためにボートで海を移動しているときに、ボートから転落し亡くなった人もいる。

強盗が頻発するような危険な地域では、密入国を仲介する犯罪組織に現金を支払い警護をしてもらったり、

警察に摘発され、国境の通過を認めてもらう代わりに警察官に賄賂を渡すこともあるという。

「動くな!」米国境警備隊の隊員の大きな声が響いた。子供を抱えた男性が、鉄条網の下をくぐって米国側に入ろうとしている。

男性は制止を振り切り、鉄条網の隙間から子供を米国側に押し込み、自身も体ごと潜り込んだ。

鉄条網にはカミソリの刃が仕込まれている。男性は腕や腹部など複数箇所から出血した。

だが、亡命を主張すれば原則、その場で追い返されることはない。

その場で取り押さえられ、他に拘束された移民らと一緒に収容施設に移送される。