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ウクライナの砲弾不足問題に光明。

欧州経由で100万発出荷か。

David Axe | Forbes Staff

Dmytro Larin / Shutterstock.com

EUの武器取引、チェコ主導の弾薬の大量購入、ウクライナと同盟国との二国間取引など、並行で進められているいくつかの取り組みにより、

今後数カ月で少なくとも70万発の砲弾がウクライナに出荷されるはずだ。

また、ウクライナへの追加支援を阻んできたロシア寄りの米国議会の共和党議員が最終的に来月あたり譲歩すれば、春から夏にかけてウクライナ軍は100万発以上の砲弾を思いがけず手にする可能性がある。

これは、ロシアが国内の工場や、さらに重要なことに北朝鮮から確保する弾薬の量には及ばない。

だが、少なくともウクライナ軍が自軍よりも規模で勝るロシア軍を相手に戦線を維持するには十分な量だ。

そしておそらく、新たな攻勢の計画を立て始めることができる。

ウクライナ軍が昨夏、攻勢をかけることができたのは、米国が韓国製の砲弾を100万発購入したおかげで砲弾の数でロシア軍と対等だったからだ。

そしてこの冬にウクライナ軍が戦場の勢いをロシア軍に奪われる状況になったのは、米国の支援が突然打ち切りとなり、その後おそらく10万発の砲弾が提供されなかったためだ。



一方、今年に入ってからのロシア軍の攻勢は、ロシアが昨年9月から4カ月連続で北朝鮮から毎月約40万発の砲弾を購入したことによって支えられている。

注目に値するのは、ウクライナの諜報当局者がいう、ロシア軍の砲弾の半分は不発弾だという点だ。

だが不発率が高いにもかかわらず、ロシア軍は約965kmにおよぶ戦線で1日に約1万発の砲弾を発射している。

これに対してウクライナ軍が1日に発射する砲弾はわずか2000発だ。

ウクライナ軍の砲撃を恐れなくなっているロシア軍は、ウクライナ軍の要塞を吹き飛ばすほどの集中砲火を行うために砲台を大っぴらに集結させている。

もっと砲弾があれば、ウクライナ軍の砲兵はロシア軍の砲兵を追い散らすことができる。

EUが2023年にウクライナに砲弾100万発を供給するという約束を守っていれば、

共和党による突然の弾薬供給の阻止は、ウクライナの戦争計画にそれほど壊滅的な影響を与えるものになっていなかったかもしれない。

砲弾の生産量を拡大するのに苦慮したEU諸国が昨年ウクライナに提供できた砲弾は結局、わずか50万発にとどまった。

これは恥ずかしい裏切り行為で、EUは今、3月までに17万発の砲弾を出荷することで取り繕おうとしている。

同時に英国、フィンランド、その他のNATO加盟国は個別に、年間を通じてウクライナに未公表の量の砲弾を提供することを約束している。おそらく月に数千発ほどだろう。

だが、チェコウクライナ軍の砲弾不足を一変させようとしている。

同国のヤン・イレッシュ国防政策局長は2月18日、ドイツで開催されたミュンヘン安全保障会議で、

チェコが「欧米以外の国に眠っている」砲弾80万発を特定したと発表。

情報筋によると「これらの国々のほとんどは、政治的な理由からウクライナを直接支援するのは避けたいため、仲介者が必要だ」とイレシュは指摘した。

ウクライナを支援する国々が砲弾の代金を負担するなら、チェコがその仲介役を引き受けるだろう。

ウクライナ軍はここ数カ月、自爆型の1人称視点(FPV)ドローン(無人機)を月に5万機投入して砲弾不足をいくらか補っているが、FPVドローンは155mm砲弾に完全に取って代わることはできない。

ドローンは約450gの爆薬を搭載して3kmほど飛行するかもしれない。一方、砲弾は約11kgの爆薬を少なくとも約24km先に飛ばす。
レバミド

(抜粋。編集)