菅義偉官房長官は、政府が配布している布マスクの受注企業は4社とし、
この内3社の企業名は公表したが、なぜか1社の名前を頑なに公表しなかった。
菅房長官は27日、公表していた3社以外は、福島市の「ユースビオ」とやっと公表した。
このうち、福島市の商社
「ユースビオ」の樋山茂社長は、社名の公表を政府側に了承していたと説明。
公表が遅れた理由については「分からない」と答えた。
樋山社長によると、同社はベトナムからバイオマス発電の燃料となる、
木質ペレットを輸入する社員約5人の商社。
そこにベトナム製のマスクを用意してほしいと頼まれた。
その準備をしていたら、国が一括で集めることになったと言われ、
サンプルを提出し、受注する流れになったと説明。
ネットで話題となっている安倍政権との癒着などについては、
「ないですよ。安倍さんとも自民党とも、何の付き合いもない」と否定。
また、会社がある建物の壁に公明党のポスターが添付されていることについては、
「以前から公明党員であることは、特に隠しているわけでもない。
それと受注とはまったく関係ない」と強調した。
「マスクで儲けたと思われるかもしれませんが、うちはリーズナブルな値段で出している。
円高差益で多少の利益はあるかもしれませんが、保管や輸送のコストを考えたら、
厳しいですよ」と訴えた。
受注額については「135円×350万枚です」と、4億7250万円であることも明らかにした。
「うちは他社と違って、1枚も不良品は出していません」と品質には自信を見せた。
現在、同社の登記簿は書き換え中となっているが、樋山社長はその理由を、
マスクを生産というのはちょっと厳しいとなって、変更をしています」と説明。
樋山社長は、同住所にある電気通信機器修理業「樋山ユースポット」の社長も兼任。
2018年には3000万円あまりの脱税容疑で、懲役1年6月、執行猶予3年の判決を受けている。
これについて「いわれのない話で、2年間争ったが、
これ以上争うと執行猶予がつかなくなるとのことで」認めたと語った。
出直しを図るためにベトナムに進出したことで、今回のマスク受注につながったと説明。
‘@緊急事態時、政府はいろんなところにマスク製造を要請している。
「え、うちに」と驚く社長もいる。
政府がなりふり構わず国内でマスクを調達しているのは事実。
なぜ、海外から取り寄せないのかは不明だが。
私は、社長の懲役刑を後で知り、ためらったのではないかと推測する。
それで早急に登記簿書き換えを進言したが、稚拙だった。
そして、もう1社「横井定」が受注していることも判明した。
『日本マスク』というブランドを中心としたマスクの製造販売メーカー。
いずれにしろ、当初予定予算との大きな開き。
5社を4社と説明した理由。
菅官長官は90億円ですむと説明したが、2社分は含まれていない。
やはり、疑念だらけだ。
日本郵便の受注額は約26億円。