米著名ヘッジファンドのシトロン・リサーチのアンドルー・レフト氏は、
29日、20年間続けてきた空売りに関するリポートを公表しないと表明した。
今週、ゲームストップ株などが高騰したことが影響しており、
今後は株を買う側の調査を個人投資家に提供していく。
シトロンは顧客に空売りの情報提供や推奨を進める一方、自身でも空売りをしてきた。
アンドリュー・レフト最高経営責任者(CEO)は今月に入り、
米ビデオゲーム販売のゲームストップ株に空売りを仕掛けたものの、
個人投資家が反発し、一斉に買いに動いたため株価は急騰。
2週間で10倍近くに跳ね上がり、レフト氏は空売りの中止を余儀なくされた。
米メディアによると、シトロンは多額の損失を抱え、持ち高の解消を迫られた。
レフト氏はユーチューブにビデオメッセージを公開し、
「創業時から、個人投資家をウォール街や不正行為、株式販促から守るという意図があった」とした。
しかし、その後、シトロンは「エスタブリッシュメント(既存勢力)になってしまった」と述べた。
2月1日からは、「投資意欲の旺盛な全く新しい世代の株主による支援を活用できる」企業について、
アイデアを発信していく予定だと説明した。
レフト氏は、ゲームストップのビジネスモデルは死に体で、株価は将来的に急落すると改めて指摘。
「今からゲームストップ株の買いを選択するなら用心したほうがいい」と警告した。
ゲームストップ株は、オンライン証券のロビンフッドが取引制限を緩和したことで、
この日、個人投資家の買いが再び活発化した。
証券アナリストが「アンダー」としたゲーム販売店チェーンのゲームストップ(GameStop)の株価上昇で、
空売りファンドは大打撃を受けている。
ゲームストップの場合、メルビン・キャピタル(Melvin Capital)とシトロン・リサーチ(Citron Research)が、
空売りのリストに名を連ねていたが、彼らの賭けは大失敗した。
Reddit(アメリカのネット掲示板)のあるグループに集まった200万人以上のメンバーが、
ここ数週間ゲームストップの株を買い支えており、株価は1月中旬から1200%以上も急騰した。
その結果、空売りファンドは何億ドルもの金を失った。