自衛隊の元制服組トップによる政権批判は異例。
自衛隊トップの前統合幕僚長河野克俊氏は12日、日本記者クラブでオンライン会見。
メインテーマは台湾海峡問題だったが、ワクチン接種に質問が及ぶと怒りを爆発させた。
その矛先は、菅総理が「鶴の一声」で決めた、大規模接種センターへの自衛隊、医官・看護官の動員だ。
河野氏は「政府側にいた人間なので、あまり言いたくなかったけど、コトここに至っては申し上げたい」
と前置きしつつ、菅政権のワクチン対応を、
「最悪の事態を考え、そこに至らないようにするのが危機管理なのに、逆行している」
「その場その場の後追いだ」と喝破した。
自衛隊活用を決めたプロセスについても、「国家安全保障会議で協議してやるべきだ」と語気を強め、
自衛隊を“好き勝手”に使う菅総理らの独断専行を問題視。
ワクチン接種について質問した元朝日新聞政治部次長でジャーナリストの脇正太郎氏は、
「制服組の元トップが真正面から政権を批判するとは想像だにしませんでした。
自衛隊という、いわば『暴力装置』を動かすに当たって、法秩序に基づくべきとの指摘は、
極めてまっとうです。
文民統制下にある制服組から自衛隊の運用について突っ込まれるほど、
菅政権は法治主義から逸脱しているのです」と憤る。
河野氏は東京五輪開催と日本のワクチン接種率の低さにも言及。
「(五輪)開催国が先進国で最下位、クーデターでゴタゴタしているミャンマーと同じだと。
これでワクチン接種が順調とは、私には到底思われない」と呆れ気味に語り、
「危機管理として失敗している」と糾弾した。
脇氏は、「ずいぶん思い切ったなと思いましたが、それだけ怒りが大きいのでしょう。
菅首相と河野ワクチン担当相の名前を挙げ、コロナ対応を批判していましたから。
政権は猛省すべきです」と伝えた。
‘@こういう人が声を上げるのはとてもいいことだ。
現役だと声を上げれず、従うしかない。
私も指摘したように、どう考えても河野大臣らの無謀振りは目に余る。
そういう人たちが憲法改正などと危険極まりない。
元自衛隊のトップが糾弾したことで少しは国民にも届いたのだろうか。
この件も全くメディアでは報道されない。
それ自体が完全に報道統制が敷かれているに等しい状況は、ミャンマーと同じだ。