愛知県の大村秀章知事のリコール運動を巡る署名偽造事件で、
署名活動団体「愛知100万人リコールの会」事務局長の田中孝博容疑者(59)は、
地方自治法違反容疑で逮捕された。
佐賀市で署名簿の偽造作業が始まったとされる2020年10月下旬ごろ、
「佐賀でのことは高須(克弥・リコールの会会長)さんも知っている」
「伝えている」と周囲に話していたという。
田中容疑者のこの発言について、高須氏は21日、毎日新聞の取材に、
「全くのうそ。そういうことは全く相談されていません」と否定。
署名収集活動に関しては田中容疑者に初めから全部任せていたとし、
「僕にお伺いを立てたら参謀で雇っている意味がない。明確なうそです」と話した。
田中容疑者は逮捕前、毎日新聞の取材に「広告関連会社に署名収集は依頼したが、
偽造は依頼していない」と関与を否定。
佐賀市での署名偽造についても「結果としてそういうことがあったことは、
事務局の調査で11月上旬ごろに知った」と話していた。
一方、名古屋市内のリコールの会事務局に、署名提出期限直前に4回にわたって、
佐賀市から大量の署名簿が運びこまれていた。
田中容疑者らが提出期限ギリギリまで署名簿の積み増しを図ろうと偽造署名を活用したとみられている。