東京オリ・パラについて、分科会の尾身茂会長は、
「五輪をこういう状況のなかで普通はやらない。何のためにやるのか説明が必要だ」
などと発言したことについて、丸川珠代五輪大臣は4日の閣議後会見で、
「全く別の地平から見てきた言葉」と切って捨てた。
丸川大臣は「我々はスポーツの持つ力を信じて今までやってきた。
全く別の地平から見てきた言葉をそのまま言ってもなかなか通じづらいというのは私の実感」と、
尾身会長の知見を完全に否定し、五輪開催への認識を述べた。
その上で、「できる対策は何かということに懸命に取り組んでいる。
ひとつひとつの積み重ねが、本格的に社会を動かしていく時の知見になる」と持論を展開した。
‘＠スポーツの持つ力ですべてが解決するならとっくに解決している。
そのスポーツが悪にならないか、多くの人は心配している。
別の地平から判断してきたのは、丸川大臣・菅政権そのものだ。
だから、多くの国民に通じていない。それは真実。
そして、新型コロナ禍、１年半過ぎて、一つ一つの積み重ねを生かしていないのが日本。
なぜなら、専門家の意見を聞かず、論理的に積み重ねていないから。
丸川大臣の、「本格的に社会を動かす」とはどういう意味か。
何か、恐ろしい言葉にも聞こえる。
本格的に社会を動かすには、「国民の同意」があれば動かせる。
逆に言えば、本格的に社会を動かすには「国民の同意」が必要だが、
どうやら政府は勝手に動かそうとしているようだ。
いや、安倍政権の時からすでに勝手に動かしている。
