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「大坂なおみは日本人なのか?」

大坂なおみは日本人なのか?」



オーストラリアの日刊紙「オーストラリアン」電子版が24日に公開した記事が波紋を広げている。

記事では同国のスポーツライターが、テニス女子・大坂なおみ選手を,

東京オリンピックの最終聖火ランナーに選んだことは「間違いだった」と主張。

記事を執筆したのは、オーストラリアのスポーツジャーナリスト、ウィル・スワントン氏。

同国の優れたスポーツ報道を表彰する「SportAustralia MediaAwards」を7回受賞した経歴を持つ。



記事のタイトルは『How Japanese is Naomi Osaka?』(大坂なおみは日本人なのか?)。

スワントン氏はまず、1964年の東京オリンピックの最終聖火ランナーに選ばれた、

陸上選手・坂井義則氏について触れる。

「オリンピックの火を灯したのは、広島が核爆弾で破壊された日に生まれた一人の男だった。

彼は、第二次世界大戦の灰の中から日本が立ち上がったことを示すために、

無名の人の中から選ばれた日本人紳士だった」

「クラブレベルのランナーで、本物のオリンピック選手の足元にも及ばなかったが、

それは関係ない。炎はスポーツを超えている」と評価した。

「下品に聞こえるかもしれないが、彼女はちょっとした吹き溜まりだ。

彼女はフロリダからここ(日本)に飛んできて出場した。もっと良い候補者がここ(日本)で育ったのだ」

スワントン氏は「彼女は日本の伝統を誇りに思っている」としつつ、

「日本の一般の人々からは、彼女との深いつながりは感じられない」

「何か気まずい感じがする」などと持論を展開。

「彼女にライターを渡したのは間違いだったと思う」と強調した。



一方で、スワントン氏が最終ランナーにふさわしかったとしたのは、元プロ野球選手の王貞治氏、

ソフトボール日本代表、元柔道選手の野村忠宏氏、新型コロナウイルスパンデミック下で働く,

医師・看護師の4組だ。

特に、王氏については「日本で最も尊敬されているアスリートであり、

868本のホームランの世界記録を持つ野球選手である。

崇拝されている81歳であれば、日本人はティッシュを手に取っていただろう」とした。

イギリスの日刊紙「The Times」電子版に執筆したライターのサラ・トーア氏は、

「2歳からイギリスに住んでいるトルコ系イギリス人女性として、

私は大坂選手のテニスラケットでスワントン氏の頭を殴ってやりたいと思っています」と、

強い表現で批判した。

台湾の日刊新聞「中国時報」電子版は、スワントン氏の「矛盾」を指摘した。

王貞治も純粋な日本人ではないことに気づいていなかったのかもしれない」

王氏は日本出身だが、父は中華民国籍。日本以外の国にもルーツを持っている。

王氏は現:東京都墨田区で生まれた。父親は中華民国籍、母親は日本人。

王氏は生まれた後日本で生活をしている。

父の王仕福さんは、1928年(昭和3年墨田区の中華料理店「五十番」を開業。

大坂選手は、大阪の中央区で生まれた。母親は日本人。父はハイチ人で、大坂選手が3歳のとき、

一家はアメリカのニューヨーク州ロングアイランドに移り住んだ。



クイーンズランド大学で日本文化を研究するイーファ・ウィルキンソン氏は、

「大坂は多様化する日本を代表しています」と主張。

「彼女が本当に日本人なのか疑問に思う人もいます。代わりに私たちが尋ねるべき質問は、

大坂なおみとは誰なのかということです」

ウィルキンソン氏は、日本・アメリカの二重国籍だった大坂選手が、

19年に日本国籍を選んだ背景などに迫った、

Netflixのドキュメンタリー『Naomi Osaka(大坂なおみ)』の内容を引用。

「ドキュメンタリーの中で大坂は、日本国籍を取得することは当然の決断だったと語っています。

『14歳のときから日の丸を背負ってプレーしていました』」と。


 
‘@スワントン氏を肯定する分けでもないし、大阪選手の最終聖火ランナーを否定する分けでもない。

しかし、大阪選手の最終聖火ランナーにどこか、ぼんやりとした違和感を持っている国民がいるとしたら、

スワントン氏が述べた「日本の一般の人々からは、彼女との深いつながりは感じられない、

との指摘が的を得ているのかもしれない。

次はいつ開催されるか分からない、特別な世界大会の開会式のメインを飾る行事に、
 
ましてや新型コロナ禍、開催に反対する国民も多い中、
 
どんなに偉くても、どんなに強くても、過去の国民とのつながりが希薄で、
 
そこに歴史がない人間が務めたことに、どこか、ぼやけて見えてしまったのかもしれない。