自民党総裁選への立候補を届け出た河野太郎行革担当大臣、岸田文雄議員、
高市早苗議員、野田聖子幹事長代行の4候補は17日午後、所見発表演説会でそれぞれの政策を訴えた。
河野候補。
基本、安倍政権のアベノミクスや菅政権の新型コロナ対策の否定と自分ならできるアピール。
全体的に新型コロナとその関連の話が多かった。
後は子育て支援、年金問題、ハンコや「縦割り110番」などの自慢話。
岸田候補。
菅総理に、心より敬意を表し申し上げますと、菅総理の実績を評価。
そして、私は昨年の総裁選挙に敗れました。力不足でしたと、自身の反省がしばらく続いた。
その後、自民党改革を訴えた。1つ目は新陳代謝。2つ目は、権力の集中と惰性の防止。
3つ目は、地方との連携強化、4つ目は政策力の強化。
私は民主主義を守り抜くために、国民の皆さんに3つの約束をいたします。
第1に、国民の声を丁寧に伺います。
第2に、個性と多様性を尊重する社会を目指す。
第3に、みんなで助け合う社会を目指す。
菅総理を持ち上げた割には、菅総理に風当たりの強い事柄ばかりを取り上げ修正するとした。
国防まで、短い割にはまとまった話だ。
高市候補。
冒頭に、新型コロナや災害に見舞われた被災者を悔やみ、医療従事者に感謝の言葉。
次に、菅総理に、敬意と感謝の言葉。
抜け目ない。
そして、党員・党友、国民にも謝意。
上出来だ。
そして、ちょうど本日9月17日は、19年前に日朝首脳会談が行われ、
初めて北朝鮮が日本人の拉致を認めた日でもあります。
大切な日本国民を取り戻すために、これからも自由民主党一体となって力を合わせて、
懸命に取り組んでまいりましょうと訴えた。
そして、まずは現下の困難を乗り切らなくてはなりません。新型コロナウイルス感染症につきまして、
とはじまった。
秀逸なライターがいるようだ。
そして、早々に、中国海警法に対応できるように、海上保安庁法の改正に取り組みますと、
中国と軍事に触れた。高市議員らしい。
危機管理、サイバー、電磁波、極超音速兵器。
高効率の発電設備である小型核融合炉の開発を急いでまいりますと、原発に関して断言した。
全体的には昭和の演説だ。
野田候補。
多様性を重視、反省と検証も必要だと強調。
議員定数削減に触れた。
候補者の方たちが訴えている、党改革、安全保障、緊急事態条項なども非常に重要な視点ではあるが、
一方、国民の生活、暮らし、そして命や健康に直結するテーマがちょっと少ないのではないかと心配をしていると訴えた。
私が総裁になったら、まずは人口減少というものを経済問題、安全保障の問題として扱い、
国民にもそのような理解を強く持っていただくような啓発を進め、人口減少を止めますとした。
野田内閣の女性閣僚は全体の半分になるように目指していきます。
ベースロード電源としての原子力発電の重要性は高く、やはり急にはゼロにするということは現実的でない。
行政に対する信頼回復を進めます。近年、公文書の廃棄、隠蔽、さらには改竄という問題が相次いで起こっております。
公文書というのは民主主義の根幹であります。その国に政治や行政の健全性を示すものであります。
一方、外交・安全保障分野に関しては、サイバーテロなど国際社会の危機に対応していきます。
アジア諸国などの対話を重視してきた日本の安全保障は優れた外交だと考えております。
日本は自らの力だけで進んでいるわけではなく、アメリカをはじめ、さまざまな国とつながっています。
これらのパートナーシップをさらに引き締めてまいりたい。
世界に目を向けると、タリバンに制圧されたアフガニスタンの混乱からも、
軍事力では決して平和をもたらすことができないという現実が浮かび上がっています。
‘@河野大臣は、菅総理肝いりの行政改革担当大臣ではなかったのか。
菅総理の全面バックアップがあったはずなのに、大臣の時にできなかったことが、
総理になったらできるのか。
ワクチンに関しては、自分の手柄だと自画自賛していたが、
今回の演説では、私がやったのはそういう自治体の創意工夫や関係者の皆さんの、
努力を邪魔している仕組みを変えただけでありますと修正。
この変わり身、あざとさが、分かる人には嫌われる理由だろう。
分からない人には、口がうまく、人気となる。
大阪府の吉村知事と同じだ。
岸田候補は、まとまりがあるが、やはり昭和の感じがする。
高市候補は、軍事などの言及が多く力強く訴えている。
是非は別として、分かりやすく、ハッキリしているので人気がでるのだろう。
それと気遣い。参考にしたい演説だ。
野田候補は、国民に寄り添った訴えが多かった。
国民い分かりやすい政治を目指そうとしている。
女性候補2人が原発に触れ、必要だと述べたのに対し、男性候補が触れなかったのは印象的だ。
野田候補は唯一、森友問題などの再検査を述べ、公文書偽造などを強く非難している。
防衛に関しても、軍事力では決して平和をもたらすことができないと断じ、
関係各国と連携していくことが重要だと強調。高市候補とは一線を画している。
私は、野田候補の演説が割とすんなり受け入れられた。
河野候補は、自慢話が多く、見解をころりと変える。
岸田候補は、少し古く、自民党色から脱せない。
高市候補は、軍事の側面が強すぎる。核も造りかねない勢いだ。
支持するしないの話ではなく、演説で感じただけの話。