大阪10区の立憲・辻元清美候補(61)は、今回初めて立候補した維新新の前府議、池下卓候補(46)に、
約1万4千票の差を付けられ、比例区での復活当選も果たせず敗北。
辻元候補が前回より9千票近く減らしたのに対し、池下候補は前回立候補した維新候補に比べると、
約3万6千票を上積みした。
選挙区の無党派層は前回の24%から14%に下がったが、
その支持も前回の26%から43%に伸ばした。
岩手3区の立憲・小沢一郎候補(79)は、今回はこれまで3連勝しながら、
いずれも比例区で復活してきた自民前職の藤原崇候補(38)に約9千票差で競り負けた。
小沢議員は最多の17回当選を果たし、選挙区では無敗を誇ってきた。
前回2017年の衆院選と今回の得票数を見ると、約2万票減らしたが、その分が藤原氏に乗った格好だ。
無党派層は、前回の25%から14%に下がったが、
前回は小沢氏が65%で、藤原氏の33%の倍だったが、
今回は小沢氏44%、藤原氏54%と逆転した。
東京8区の石原伸晃候補は、実は前回より5千票以上得票を増やしていた。
しかし、吉田候補は前回より6万1千票以上を上乗せすることで、石原候補を下した。
時の波かも知れない。
前回は立憲支持層の支持が81%だったが、今回は96%に浸透。
候補者擁立を見送った共産支持層の90%が吉田候補に投票。
れいわ支持層の80%も吉田議員に投票。
無党派層の支持も前回の44%から61%に伸びた。
神奈川13区の甘利明候補は2千票以上減らした。
自民支持層で甘利氏に投票したと答えた人は、前回は85%で、今回は78%。
減ったとはいえ、強さは見せている。
自民支持層のボリュームは前回の38%から43%に増えている。
しかし、立憲・太栄志候補は、希望の党公認で立候補した時より約6万7千票を上積みした。
前回3万6千票以上獲得した共産が今回擁立を見送ったとはいえ、得票を倍以上に膨らた。
前回は、希望の党支持層からの支持が83%、立憲支持層は50%だったが、
今回は立憲支持層の91%に浸透し、共産支持層からの支持も80%に達した。
甘利候補で、前回、公明支持層の9%が無回答だったが、今回は1%に減り、
逆に太候補の公明支持層からの支持は12%から32%に増えた。
無党派層自体は前回の26%から19%に減ったが、太候補への無党派層の支持は37%から70%に倍増。
41%から24%に減った甘利氏を圧倒した。
投票率は、大阪区10区は56.08%から63.32%、岩手3区は60.30%から61.71%、
東京8区は55.42%から61.03%、神奈川13区は50.67%から55.77%へと、いずれも投票率が上昇。
1票が積み重なれば、山が動くことを示している。
古参も決して無様な戦いでは無いのだが、世代交代などの波が相手候補に向かったようだ。
与野党限らず、無党派層を取り込んだ者が勝利を得るようだ。
投票率が上がっても、、無党派票を取り込めなければ退場となる。
盤石な地盤でも転がることが、今回の衆院選で明確になった。