3日、米・英・仏・、中・露の核保有五大国は、核保有国間の戦争回避と、
リスクの軽減を「最大の責務」とする共同声明を発表した。
私が、なぜ、このニュースを取り上げなかったのか。
あまり意味がないから。
米欧でつくる北大西洋条約機構(NATO)の東方拡大に対抗し、
ロシアが連合国家を組むベラルーシへの核兵器配備をちらつかせている。
ロシアと米欧は9日からウクライナ周辺の緊張緩和に向けて協議する予定で、
ロシアは核兵器を交渉カードにする構えだ。
共同声明で各国は「核戦争に勝者はなく、決して戦ってはならない」と強調したが、
核兵器の用途は「自衛目的と侵略の抑止、戦争の回避」に限られるべきとして、
軍拡競争や軍事衝突を避けるために対話を模索し続けると表明。
用途は、ロシア側を正当化させている。
「核なき世界」という最終目標につながる安全保障環境を協力してつくり上げていく考えを示したのなら、
核廃棄に向けて動くべきだ。
ベラルーシのマケイ外相は昨年12月下旬、NATOがポーランドで兵器配備を進めた場合に、
「わが国は核兵器を配備する可能性を検討する」と表明。
ロシアのルデンコ外務次官も、米欧がロシアと安全保障の協議を拒んだ場合、
「ベラルーシの言う通り、あらゆる報復措置がありうる」と核配備の可能性を示唆。
両国は12月下旬、核兵器搭載可能な戦略爆撃機をベラルーシ領空で航行させた。
共同声明の文言とは裏腹に、核をめぐる環境は悪化している。
日本もそれに加担している。
笑い事ではないが、お笑いだ。