「米史上最大の富の下落」確信。
米資産運用会社グランサム・マヨ・バン・オッタールー(GMO)の共同創業者である、
ジェレミー・グランサム氏(82)は、米株市場の現状が「本物の壮大なバブル」だと警告。
同氏は「ヒステリックに投機的」な投資家の行動を背景に,株価が適正価格を猛スピードで逸脱しつつあり、
連邦準備制度でさえ迫り来るクラッシュを止めることはできないだろうと分析。
株価はトレンドから遠く離れる動きを加速させていると、悲観的な見通しをあらためて示した。
同氏はいつ、どのような要因で終わるかには言及していないが、
1929年のニューヨーク株式市場の大暴落、
2000年のハイテクバブルの歴史が示すように報いが訪れると主張。
グランサム氏は昨年6月段階で、実体経済と株価評価との乖離に警鐘を鳴らしていたが、
その後も株価の騰勢は続いた。
同氏によれば、S&P500種株価指数は2500となる見通し。
これは19日終値を約45%程度、1月初めに付けた最高値を48%それぞれ下回る水準。
今月すでに8.3%下落しているナスダック総合指数は、今後さらに大きく下げ続ける可能性があるという。
米株市場の現状が「本物の壮大なバブル」だと警告し、先行きに悲観的な見通しをあらためて示した。
「スーパーバブルの全段階のチェックリストが完了し、大混乱はいつでも始まり得る状態だ」とし、
弱気見通しの的中は「市場から手を引いておいてよかったと投資家が喜ぶ日が、
遅かれ早かれ訪れる」ことを意味すると指摘。
「悲観論が市場に戻れば、米史上最大の富の下落を経験する可能性がある」と語った。