敵は「パニック」
ウクライナのゼレンスキー大統領は12日、ロシアの侵攻が差し迫っているという、
サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)の警告について、
「(最大の敵は)ウクライナ国内のパニックだ。
こうした情報はパニックを引き起こすだけで、われわれの助けにならない」と忠告。
米国務省高官は12日の電話記者会見で、ウクライナ情勢を巡り、
ブリンケン国務長官が「戦場」とならないように外交努力を続けているが、
「何らかの紛争に発展する可能性が高まっていると思われる」と述べた
サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は11日、
ロシアによるウクライナへの侵攻はいつ開始されてもおかしくはなく、
おそらく空爆で始まるとの見解を示し、首都キエフへの奇襲もあり得るとした。
その上で、ウクライナ国内にいる米国民に対し、ロシアの空爆によって出国が困難になるため、
24─48時間以内に退避するよう呼び掛けた。
ブルームバーグ通信は「15日にも何らかの行動が始まるおそれ」、
CBSテレビは「ロシア軍に16日までの攻撃開始に備えるよう指示が出た」と日付を示し、報じた。
侵攻の懸念を受け、ニューヨーク株式市場は、ダウ平均株価の終値が前の日と比べて500ドルを超値下がり。
ニューヨーク原油先物相場は大幅に上昇し、国際的な指標となるWTIの先物価格は1バレル=93ドル10セント。
およそ7年5か月ぶりの高値で終えた。
日付まで切って報道したことが過ちだと、重大な問題だ。