第6波の1日当たりの死亡者数は過去最大。
オミクロン株は弱毒化しておりインフルエンザや風邪と同じだという意見をよく聞くが、これは本当なのか?
忽那賢志感染症専門医
2/20(日)
オミクロン株は弱毒化しているということが強調されすぎていますが、
オミクロン株の病原性そのものは武漢市で最初に広がった新型コロナと同等くらいと考えられています。
ワクチン未接種者、そして2回目のワクチン接種から時間が経ち、
重症化予防効果が低下している高齢者にとっては未だ大きな脅威と言えます。
日本では、1日200人以上の方が亡くなっています。
ちなみによく比較されるインフルエンザは、国内の2000年以降の死因別死亡者数では、
年間でインフルエンザによる死亡数は214(2001年)~1818(2005年)人です。
インフルエンザで1年間の間に亡くなる方と同じ数の人が、
新型コロナでは1日から数日の間に亡くなっていることになります。
いろんな考え方の人がいるとは思いますが、少なくとも私は現時点で、
新型コロナをインフルエンザと同等に扱うことはできないと考えます。
新型コロナの恐ろしさは、インフルエンザウイルスで数十年に一度出現するような劇的な変異が、
数ヶ月に一度出現するところです。
「ウイルスはだんだんと弱毒化していく」という言説もよく聞きますが、
これも特に強い根拠があるわけではありません。
例えば、3000年もの間、人類の脅威であった天然痘は根絶されるまで特に弱毒化したという証拠はありません。
現時点で「コロナはこのまま弱毒化していく」とたかをくくるのは危険です。
この2年間、散々痛い目に遭わされてきた新型コロナを侮ってはいけません。
オミクロン株の出現はパンデミックが終わりに近づいたことを意味するものではなく、
むしろ新型コロナの潜在する多様性を思い知らされたというところではないでしょうか。
‘@一番大切なのは人の命の筈なのに、自分は感染しても軽く済むと思えば、
高麗者が亡くなっても平気な発言をする。
何かがおかしくなっていると感じる自分がおかしくなっているのか。
何よりもカネが優先の世界。
(合掌)