米陰謀論はプーチン派と同意見。
3月3日インドのTVで「なぜアメリカはウクライナ戦争を愛しているのか」という番組が放送された。
インドの著名な人気キャスターであり、
リパブリックTVというニュース・チャンネルなどの創設者の一人でもあるアーナブ氏が放送した。
この番組は世界の多くの国で視聴され、人気を博しているという。
その番組のアーナブ氏のリモート取材を、ゼレンスキー大統領が引き受け報道された。
番組でアーナブ氏は勢いよく、早口で力強く喋りまくった。
・ウクライナ人が、より多く死ねば死ぬほど、アメリカには巨万の富が蓄積されていく。
嘘と思うならロッキード・マーティンやジェネラル・ダイナミクスを見るといい。
何百人ものウクライナ人が亡くなると、何十億もの大金がアメリカに入る。
・アメリカの人権団体は人道的な問題を叫んでいるが、しかしその同じ国・アメリカが、
ウクライナ人を長引く紛争に追い込んでいる。ウクライナ人は勇敢で、強い決意で戦っているが、
彼らはアメリカの金儲けゲームの犠牲者であり、大規模なアメリカの武器産業の犠牲者なのだ。
・誤解しないでほしいが、私は決してプーチンが正しいと言っているのではない。
ロシアの天然ガスの供給が遮断されたとき、儲かるのは誰か?アメリカだ。
・アメリカ人が大金を稼いだ後、日本やオランダなどは、核抑止の名の下に核兵器を欲しがるだろう。
そうなると世界は皆、非常に核化された、非常に危険な世界に住むことになる。
・前回の世界大戦中およびその後、アメリカは非常に裕福になった。
彼らは広島と長崎にも爆弾を投下した。だからあなたに言いたい!
もうアメリカの偽善を信じてはならないと。アメリカ人はウクライナ戦争を愛している。
アメリカ人はこの戦争が決して終わらないことを望んでいるのだ。
‘@これを取り上げたのが、遠藤誉中国問題グローバル研究所所長、筑波大学名誉教授。
筑波大学には特別ユニークな教授が多いようだ。
遠藤教授は「元芸人であったゼレンスキーは、TVに関しては詳しいはずだ。
出演していることはTVの主張に賛同しているということになるのではないだろうか」と指摘。
その上で、ゼレンスキーは全てわかっていて、
本当は「ウクライナ人が死ぬのはバイデンのせいだ」と言いたいのだろうが、
それはさすがに言えないので、グッと呑み込んで戦っているように見える。
だからアーナブの単独取材に応じたものと推測されるとしている。
リモート取材を、ゼレンスキー大統領が引き受け報道されたと紹介しているのに、
ゼレンスキーの話が一言も掲載されていない。
それだけでも、自分の考えに都合のいいものだけを取り上げるプーチンと同じことが分かる。
アーナブ氏が述べていることは、憶測と結果論でしかない。
事実はプーチン率いるロシア軍がウクライナに侵略して残虐な行為をしているということだ。
それに対しウクライナが祖国と自由を守るために戦っている。
ウクライナが戦場になり、多くのウクライナ国民が虐殺されている。
バイデン大統領が「本気でこの戦争を止める気が無い」と言う声を親ロ派の太蔵専制などからも聞くが、
バイデン大統領がプーチンに止めようと言って止まるのか。
私は止まらないと思う。
親ロ派の求めていることは、バイデン大統領がゼレンスキー大統領に、
「ウクライナの東は諦めろ」と説得することだ。
親ロ派の人たちは必ず最初に、ロシアの蛮行は許せないと一言前置きをして、
残りの話の99.9%で、ウクライナや西側が悪いと散々断じる。
そして、憶測と途中経過で「陰謀論」を仕立て上げる。
だから日本で西側陰謀論を述べている人の話と親ロ派のアーナブ氏が述べている話はまったく同じだ。
この頃になって、プーチンのウクライナ侵略はウクライナのNATO加入は関係ないとする見解が増えだした。
私は当初から指摘しているが、そもそもウクライナはNATOに加盟できない。
国内に紛争を抱えている国はNATOに加盟できない条項がある。
プーチンはウクライナが欲しいだけだ。次はバルト三国、ジョージアとなる。
プーチン派はウクライナが「ミンスク合意」を守っていないと言う。
ウクライナ側は、8年間西側に頭を下げて、ウクライナの東側の停戦に、
協力してほしいと何度も頼んだが無視されたと言う。
プーチンは話し合いを持ちかけたが、ウクライナが応じなかったという。
ウクライナは東を「放棄しろ」と言う話し合いには応じられない。
この辺りの駆け引きこそ、どちらもどちらだと思うし、解決は見えない。
だからと言って、プーチンが侵略する正当制や正義はどこにもない。
侵略されたウクライナは祖国を守る正義はある。
ウクライナ兵もロシア兵を殺しているから正義は無いと言う。
人を殺すことに正義はないかもしれない。
しかし、ロシア兵がウクライナ国民を殺しに来ているのに、敢えてそう言うことを指摘するということは、
ウクライナ人は抵抗するな、ロシア兵に黙って殺されろと言うのと同じことだ。
ロシアがウクライナに勝手に侵略して多くの子供を含めた国民を殺害することに、
プーチンを擁護する理由がどこにあるのだ。
プーチンが話し合いの努力をした痕跡は見当たらない。
インドのテレビ番組の出演者の顔ぶれを見ると、
Dr. Daria Dugina:モスクワの政治学者
Seyed Mohammad Marandi :テヘラン大学教授
Jitendra Kumar Ojha:地政学者、インドの元外交官
John Wight:ロンドンの政治コメンテーター
Viktor Gao(高志凱): 中国グローバル化シンクタンク副主任
ドブ・ザカイム:ブッシュ政権の元会計検査担当国防次官
親ロ派が多い。