中国の不動産大手の世茂集団が、ドル建て債の元利金について期限までの支払いができず、
債務不履行(デフォルト)に陥ったことが5日までに明らかとなった。
不動産大手「世茂集団」は3日、およそ10億ドル分のアメリカドル建て債務について、
期限だった3日までに支払いができなかったことを明らかにした。
「世茂集団」は去年、不動産業界、第9位で中国全土で多くの不動産開発を手がける業界大手。
創業者の許栄茂氏は、富豪ランキングの上位に選ばれたこともある。
だが、ことし1月から5月までの販売額はおよそ6800億円で、
去年の同じ時期に比べて72パーセントも減ったという。
中国では去年不動産大手「恒大集団」など大手の経営危機が相次いで表面化している。
中国では、政府が不動産業界への締め付けを強化したことから、事業環境が急激に悪化。
それに、新型コロナの感染拡大が加わり、大都市のロックダウンも辞さない、
いわゆる「ゼロコロナ」政策も経済の減速に拍車をかけた、
不動産の販売減少は鮮明になっている。