大阪・高槻市の市立中学校の教諭が、猛暑で40度を超えることもある美術室に、
エアコンを設置するよう要望活動をしていたところ、校長らから活動を妨害され、
適応障害を発症したなどとして、市などに賠償を求める訴えを起こした。
訴えを起こしたのは、高槻市立第二中学校の美術科の教諭、好田得二さん(60)。
高槻市の公立中学校の美術室にはエアコンが設置されておらず、第二中学校の美術室では、
8月の猛暑日になると40度を超えることもあり、去年(令和3年)6月には生徒2人が熱中症で倒れたという。
(高槻市濱田 剛史市長)
好田さんは、エアコンを設置するよう求めて署名活動をしたが、
校長から、「要望活動をするのは間違っている」、
「子どものためにはならない」などと書かれた文書を読み上げるよう要求。
席を立とうとすると腕をつかんで体を押されるなど繰り返し妨害され、
パワハラで精神的苦痛を受け適応障害を発症したとしている。
さらに、高槻市などが生徒や教諭の生命や身体が危険にさらされる過酷で劣悪な環境を認識しながら、
エアコンを設置せず安全に配慮する義務に反し違法だなどとして、
あわせて330万円余りの賠償を求める訴えを大阪地方裁判所に起こした。
(樽井 弘三たるい ひろみ教育長)
好田さんは10年前から市教委などに美術室にエアコンを設置するよう要望していた。
「こどもの命と健康が危険にさらされています。あすにでもエアコンが設置されてほしいと思っています」と話す。
高槻市教育委員会の学校安全課の田口裕之 課長は、
「美術室を含む特別教室へのエアコン設置については、令和2年度より設置に向けての検討を行っており、
令和5年度中に市立小中学校の全校に設置する予定である。
今後の対応については、訴状をまだ確認していないので、コメントを差し控えたい」と話した。
‘@あり得ない行為だ。
本来なら校長が教育委員会や市にエアコン設置を掛け合うべきなのに、
生徒が倒れても何も手を打たない校長や教育委員会はいらない。