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​東京五輪、電通に300億円超。

「成功報酬型」巨額手数料、入札骨抜き[五輪汚職 1強支配]




東京五輪パラリンピックを巡る汚職事件で、東京地検特捜部は18日、

大会組織委員会元理事・高橋治之容疑者(78)について、受託収賄罪で起訴する方針だ。

巨額の公金が投じられた大会での一連の不正の背景には、

大手広告会社「電通」が自社の利益を優先し、スポンサー選定の権限を独占した実態が浮かぶ。

業種ごとに最も高い価格を入れた1社を選ぶ「単純入札」は、国際オリンピック委員会(IOC)からの提案でもあった。




都側はこの方式のもと、収入目標額を1500億円以上と設定した。

電通は「これでは利益が見込めない」と反発。単純入札では手数料収入が頭打ちになり、

スポンサーにふさわしくない企業が選ばれる恐れもある」というのが理由だった。

14年2月上旬の社内会議で、担当のスポーツ局は幹部らに「手数料は8%」、

「単純入札ではない方法で獲得する」との独自案を説明。

この案でスポンサー集めを行った場合、電通の利益は組織委案の約56億円から約131億円に、

利益率も約3・5%から約8・2%に上昇するとの試算が示された。

組織委に対してはスポンサー料収入の「最低保証額」を1800億円と提案することとし、幹部らから了承を得た。

専任代理店を決めるコンペは2月下旬に開かれ、電通は社長の石井直ら役員総出で臨んだ。



電通に次ぐ業界2位の博報堂との一騎打ちとなり、電通は独自案を示した上で、

約90社にスポンサー参画の意向を調査した結果として「最大2500億円超の収入が見込める」とぶち上げた。

組織委は翌月、「スポンサー確保の道筋が最も具体的」として電通を専任代理店に内定。

だが、内定に至るまでの個別交渉では、電通が手数料のさらなるアップを求め、

組織委側に最大15%を主張する場面もあった。

 14年12月に組織委と電通が結んだ専任代理店契約は、スポンサー料の累計額に応じ、

電通の手数料率が上昇する「成功報酬型」となった。

読売新聞が独自に入手した契約書によると、手数料率は1800億円までで3〜8%、

1800億〜2000億円で8%、2000億円超は12%だった。

こうした仕組みは、組織委とスポンサー契約を結ぶ企業側に伝えられることはなかった。



あるスポンサー企業の幹部は、

電通の取り分は全く知らなかった。電通の意のままに手数料率がアップしていたとすれば、驚きだ」と語った。

組織委元幹部は取材に「入札でスポンサーを選んだ記憶はない」と証言。

入札が「骨抜き」にされた結果、スポンサー料の価格交渉が可能になり、

電通で専務などを務めた高橋が懇意のスポンサーを組織委や電通につなぐ「仲介ビジネス」が拡大した。

国内68社が支払ったスポンサー料は、五輪史上最高額の3761億円。

だが、組織委は「民間契約」として、スポンサーの選定過程や個別のスポンサー料を公表していない。

ブラックボックス」の中で、電通が手にした手数料収入は300億〜350億円に上るという。





‘@泥と欲に塗れた東京五輪は、汚職のレガシーとして永遠に語り継がれるだろう。