3年ぶりの対面開催となった関西財界セミナー。
関西を代表する企業のリーダーたちが集まって、日本そして関西の針路はどうあるべきか話し合われた。
論点は『我々(日本全体、日本企業)の30年間をどう評価するか?我々は間違ってきたのか?』
失われた30年とも言われる日本経済を検証すべく、刺激的なタイトルで議論が行われた。
日本経済は低空飛行を続けている。
(京阪神ビルディング 若林常夫社長)
「バブル崩壊の後処理に時間を費やした結果、新規事業に対する人材と戦略に対する投資が後回しになってきて、
結果的に既存企業の魅力がなくなってしまった」
(三菱UFJ銀行 沖原隆宗特別顧問)
「企業もやっぱり“にわか勉強”で、ガバナンスの体制、株主偏重、結局95年以降は配当金は増やしたけども、
設備投資は増やさない。私ども経営者も非常に不甲斐なかった」
(ダイキン工業 二宮清社友)
「日本人は結局、価値の向上はものすごく得意。それで高度成長期を過ごしてきたと思うんですよね。
価値の向上と価値の創造はちょっと違う」
(NTT都市開発 松本順一取締役)
「世界でも有数の光ファイバーネットワークを張り巡らせて、GAFAと言われるような会社が生まれる素地はあったはずなのに、
なかなかそれが日本では生まれなかった。インフラはあるのになぜ生まれなかったのか」
(大林組 秀高誠専務)
「競争力の乏しい企業を補助金で助けるレスキューマネーという形での取り組みが多かったんですけども、
できるだけ早くスタートアップ創出のための補助金、リスクマネーへのシフトをしていかないといけない」
(ロイヤルホテル 蔭山秀一社長)
「ホテル業界は全体的にコロナで大きく打撃を受けた業界ですので、
他の業界と同じような調子で(賃上げを)断言することはちょっと難しいと思います。
ですからいろいろと工夫はしようとは思っています。一方でこのホテル業界は人材難。
若手の人たちの離職が目立ちますので、賃上げというのは1つの手段ではあるんですが、
それだけでは不十分でして、モチベーションをアップする施策も合わせて行わないとこの業界の対応にはなりづらいのかなと」
‘@素晴らしい取り組みだ。
日本の政治家もやるべきだし、やらなければならない。
30年間反省もせず奢り高ぶり、保身だけを考えて日本を疲弊させてきた。
反省なくして明日への前進はない。
世界にインパクトを与えるモノを生み出せず、30年間給料も上げられずにきた日本経済。
多様化する働き方と賃上げとのジレンマに戸惑う会社。
大きな節目に立ち向かって行かなければならないが、今までたまった膿を出すのは容易くない。