一年以上続いているロシアによるウクライナ侵略。
ハンガリーのヴィクトル・オルバーン首相は、
「地政学的現実の変化」のために、国はモスクワとの関係を再考しなければならない」と述べた。
「戦後、ロシアとヨーロッパの関係を回復する必要性は理解していますが、これは現実とはほど遠いです。
だからこそ、ハンガリーは今後10〜15年で外交政策と経済においてロシアとどのような関係を確立し、
維持できるかについて真剣に考える必要があります」と、オルバーン首相はブダペストでの経済フォーラムで述べた。
‘@東欧・ハンガリーは「親ロシア」の姿勢を取っている。
オルバン首相はウクライナへの支援に消極的だ。
2015年シリア紛争などで混迷する中東、アフリカから約100万人の難民・移民が欧州に流入。
難民らを受け入れたドイツなど西欧諸国に対抗、オルバン首相は欧州で最も早く国境に壁を設置し、難民らを排除した。
そして、「キリスト教文化の欧州に、イスラム教徒は必要ない」と主張し「反移民」を掲げた。
難民らを受け入れる経済的余裕がない国々はオルバン首相に賛同。
難民問題を巡って、EUは「西欧」と「東欧」で対立した。
オルバン首相は「強いリーダー」として、国内外で評価を高めた。
オルバン政権が長くなるにつれ、ハンガリーは欧州よりロシアに近い強権国家になりつつあった。
オルバン首相は2022年7月23日、EUの対ロシア制裁は効果が出ておらず、新たな戦略が必要との考えを示した。
また、ハンガリーはウクライナ戦争に関与しないと再度表明した。
ロシアの軍事力がウクライナ軍を上回ることを踏まえると、ウクライナがこの戦争に勝つことはないと指摘。
オルバーン首相もプーチンのウクライナ侵略が長引く中で、プーチンの非道なやり方とウクライナの惨状を目の当たりにして、
このままプーチン寄りでは今後のことを考えると良いことでは無いと気付き始めたようだ。
米やEUのハンガリーに対する冷ややかな視線と制裁も効いている。