松井一郎・元代表は政界を引退。そんな松井氏の資金管理団体に、政治資金規正法違反の疑いが浮上。
大阪市長を4月の任期満了で退任し、党職からもすべて退いた。
今後はコメンテーターとして活動していくそうだが、維新の会関係者は「党への影響力はいまだに強い」と言う。
その松井氏に、政治資金規正法違反の疑いが発覚。
引退後も存続する資金管理団体「松心会」の収支報告書には、支援者からの寄付、松井氏への選挙関係費、後援会への寄付などが記されている。
直近の令和3年には約360万円の収入と約145万円の支出があったとした上で、最終項に会計責任者としてA氏という人物の署名と捺印がある。
だが、この署名と捺印は、A氏本人が与り知らぬところで、松井事務所が勝手に行なっていたものだったという。
A氏は大阪市で建設会社を営む地元の名士で、松井氏の長年の後援者として知られていた。
だが、ポストが取材を申し込むと、会社の担当者が「松心会の会計責任者はすでに辞めたはずだ」と言う。
「松心会は大先生(松井氏の父で大阪府議会議長を務めた松井良夫氏)の時代からあって、
うちはその頃から支援していたから、会計責任者を頼まれて引き受けていました。
しかし、息子の一郎さんが維新を立ち上げて自民党を出て行った以降は、うちは自民党支持のため、支援をやめていた。
その時点で、会計責任者も辞めた認識でいました。付き合いでパーティーには顔を出すけどその程度だったので、
指摘を受けて社長本人(A氏)もビックリし、怒って松井事務所に『どういうこっちゃ』と連絡したところです。
ハンコは預けたままになっていたもので、署名は事務所が代筆したものでしょう。こちらは全く知りませんから」とおふぉろきを隠さない。
政治資金に詳しい上脇博之・神戸学院大学法学部教授は、
「会計責任者本人の許可なく署名・捺印し政治資金収支報告書を提出したとすれば、
政治資金規正法の『虚偽記載』に該当するでしょう。5年以下の禁錮・100万円以下の罰金に処すると規定されています。
さらにこのケースの場合、有印私文書偽造の罪で刑法違反に問われる可能性もあり、有罪の場合は懲役3~5年となります。
政治家は関連政治団体の中で政治資金のやりとりを行なう資金管理団体を指定し、届け出ることが規定されています。
特別な位置づけにあり、その会計責任者について政治家本人が知らないという状態は考えにくい」と指摘。
松井事務所に訊くと、「署名・捺印については、松心会の事務職員が20年も前から代筆して捺印してきました。
その際にAさんに逐一確認せず続けていました。政治資金規正法上の問題はないと考えていますが、
今回の件を受けて認識違いがあったことについては反省し、今後、会計責任者の変更を行なう予定です」と、事実を認める回答をした。
<週刊ポスト>
‘@どうする、松井一郎。
長年の不正を許してはならない。
松井、維新はこんなのばかりだ。