三重県桑名市の多度大社で700年にわたる歴史を持つとされる「上げ馬神事」
馬への虐待に当たるとの批判が相次いでいる。
馬が人を背に土壁を駆け上がり、壁を越えられた回数で農作物の豊凶などを占う伝統行事。
県無形民俗文化財にも指定されているが、近年は動物愛護の観点から問題視されることも多くなった。
新型コロナ禍のため4年ぶりの開催となった今年は、1頭が骨折のため安楽死に。
武者姿の青年が操る馬が次々と助走路を駆け上がり、高さ約2メートルの土壁に取りつく。
壁を超えようと懸命に四肢をばたつかせるたびに、見物客からは歓声とも悲鳴ともつかない声が上がる。
県の担当者によると、今年は5月4、5日に騎手として16~29歳の地元の青年が6人と10頭を超える馬が参加。
計18回のうち壁を超えたのは3回だけで、4日には1頭が骨折のため安楽死となった。
SNSでは、馬が壁を登り切れず崩れ落ちる過去の動画も拡散。
「神事や伝統だからと動物虐待を許してはいけない」「時代遅れで廃止すべき」といった批判が相次いだ。
一方で「後世に引き継いでもらいたい」「命を大切にする形に変えて継承すべき」と伝統の継承を望む声も少なくなかった。
問題視する「動物との共生を考える連絡会」代表で獣医の青木貢一さんによると、
過去には馬を興奮させるためにドーピングや殴打も行われたという。
15年以上前から会場で抗議を続けてきた青木さんは「骨折で安楽死になるだけでなく、雨のぬかるみに足をとられて頸椎(けいつい)損傷で即死したり、
鼻から壁に激突して周囲が血の海になったり…。かわいそうな馬をたくさん見てきた」と訴える。
‘@歴史だからと言って生贄はやらないだろう。
馬を死に至らす動物殺戮は止めるべきだ。
馬を殺してまで続ける異常、それを見て喜ぶ異常。
どうしても続けたいのなら別の方法を考えるべきだ。
以前にも指摘したが、競馬も「ムチ無し」でやれば良いと思うが。