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より良い日本へ願いを込めて。

結局は各国ロシアの石油を繰入していた。

ロシアの軍事作戦の財源となっているのが石油の輸出による収入。

軍事侵攻前、ロシアの石油収入の割合は30%から35%だった。

しかし、日本を含むG7とEUなどがロシア産原油への上限価格を設ける追加制裁を2022年12月に発動。

さらに、2023年2月、石油製品についても上限価格を設定し、ロシアの石油収入を減らそうと圧力を強めた。



アメリ財務省が2023年5月にまとめた報告書によれば、2023年1月から3月のロシアの石油収入は、前の年の同じ時期と比べて40%以上減少、

国家予算に占める石油収入は23%に低下したという。

ロしかし、世界有数の産油国であるサウジアラビアがロシアの石油を購入しているという。

サウジアラビアは2023年2月ごろから、ロシアからの石油製品の輸入量を大幅に拡大していた。

1月~6月までの半年間で比較すると、前の年の同じ時期に比べて、9倍以上に増え、6月1か月だけでみると、13倍と驚異的な増加量となっている。



サウジアラビアは、自主減産によってみずから原油生産に歯止めをかけているので、輸出を自由に増やして収入を増やすことはできない。

そこで、ロシア産の割安の石油製品を購入して国内消費に回し、その分、自国産の原油を国際的な取り引き価格で輸出すれば利益を生むことができる。

少しでも収入を増やしたいサウジアラビアが目をつけたと見られるのが原油の価格差。

ロシア産の原油は国際的な原油価格と比べて3割ほど安く取り引きされている。

サウジアラビアの国際価格で売れる自国産の石油製品をヨーロッパの国々が購入を増やしている実態がある。

今年上半期にサウジアラビアから各国が輸入した石油製品は、前の年の同じ時期に比べて、

オランダで5.9倍、ベルギーで2.3倍、フランスで1.8倍などとなり、ヨーロッパの国で増加が目立つ。



原油の生産量を決める産油国の会議、OPECプラスを主導してきたサウジアラビアとロシア。2023年6月の会議では、
減産を主張するサウジアラビアに対し、軍事費の確保のためにも生産量を維持したいロシアの間で折り合いがつかず、「最近では最も激しく対立した会合」と報じられた。

しかし、ロシア産の石油製品をサウジアラビアが買う、裏ではがっちりと手を握っていることが伺える。

欧米などがロシアに対して必死に制裁措置をとるなか、ロシアと欧米の両方につながりを持つサウジアラビアが、

結果としてロシアの石油収入を支えていることになる。

ウクライナの人々は死と隣り合わせの不安な日々を送っている。

世界は、ウクライナの人々を殺すロシアの軍事費を支えるロシアの石油輸出を止められずにいる。