2025年大阪・関西万博の開幕まで2年を切る中、ある出展企業の倉庫から、半世紀前の1970(昭和45)年大阪万博を専門に報じていた当時の新聞が見つかった。
「SUNDAY EXPO」で、その号はくしくも今と同じ「開幕2年前」の状況を報じていた。
紙面を読み解くと、世相がうかがえる記事がある一方、会場建設の遅れや予算逼迫など今回の万博に通じる問題を抱え、再び同じような経過をたどっていることが浮かび上がった。
風刺漫画で「入場料高いよ」
1面は「漫画でつづるこの2年」と題し、紙面のほぼ全てが漫画という大胆な構成。
漫画は1コマ漫画を集めたもので、いずれも風刺が効いている。
会場のシンボルとして、東京タワーを上回る高さ400メートル級の建設計画もあった「まぼろしの万博シンボルタワー」のほか、
市民の「入場料850円は高いよ」、参加国からとみられる「日本 建築費が高いですね」の声などを紹介。
同じページに日本万国博覧会協会(万博協会)の石坂泰三会長のコメントを載せながら、
石坂氏の〝鶴の一声〟で変更となった万博のシンボルマークを巡る騒動も描いている。
「ベタ遅れ会場建設」の見出しが付いた記事では、「開幕まで1年半というのに、万博協会が解決すべき問題は多く、
協会の死にものぐるいの奮闘が強く望まれている(一部略)」とげきを飛ばし、パビリオンの出展契約が全く進んでいないと糾弾。
その要因について、「ドル・ポンド危機からきた国際経済情勢の悪化、経済の先行き不安から『とても万国博どころではない』という気持ちが強く、
いまでは万国博を重荷と感じるように」と記載。さらに「協会の指導力の弱さにも大きな原因がある」とも指摘。
記事にある「最も大きな課題はやはり会場建設の遅れだ」とは、25年万博にも共通している。
記事では「『日本人のことだから、突貫工事になっても結局は間に合わせるだろう』と楽観する向きもあるが、
(中略)工事が集中すれば当然労賃、資材の値上がりをきたすことになる」と分析。
万博以外の公共施設や住宅の建築にも影響がでると予測していた。
「結局は間に合わせる」といった甘い見立ては、今回の万博の関係者からも聞かれることがある。
協会について「受入体制がバラバラ」「一つの担当が違えばまったく感知しないというこれまでの態度を改め、
協会が一体となってこれらの難題に取り組んで行く気構えを示してもらいたい」と主張。
こちらも25年万博の運営主体である日本国際博覧会協会について、よく挙げられている課題だ。
産経ニュース 掲載・抜粋、編集
‘@学習しない大坂。
大阪の体質なのか。
大阪万博はデジャブでは無く、1970年大阪万博の再来だった。
当時の調査では万博を見に行きたいという人が7割以上いたという。
府市が共同でつくる万博推進局が昨年12月実施した調査で、
万博に「行きたい」「どちらかといえば行きたい」と答えた人の割合は全体で41.2%だった。
1年前の調査に比べて全体で10ポイント以上減少。