電線を地中に埋める「無電柱化」が進んでいない。
道路の安全確保や良好な景観形成につながることから、普及が期待されているが、
多額の工事費などがネックになり、無電柱化の目標を盛り込んだ推進計画を策定済みの自治体は約1割。
人通りの多い商店街では日中の工事ができず、夜間に掘って電線の埋設を行い、朝までにまた埋め戻すことを繰り返すため、時間がかかる。
また、夜間は人件費が高くなる。電柱のない区間は道路全体の1%にとどまる。
国土交通省は工事費の補助制度を設けるなど、整備の促進に力を入れる。
無電柱化は世界的な潮流だ。国交省によると、ロンドンやパリなど欧州の主要都市は100%で、アジアでも台北96%、ソウル49%で実現している。