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大阪万博リング、大半は接着剤で貼り合わせた集成材?

大阪・関西万博のシンボルとされる大屋根(リング)をめぐっては、万博終了後に「移設」「保存」といった意見が政府や地元・大阪から出ている。

当初は解体され、木材は再利用するという方針だったが、344億円かけて半年で壊すのは「無駄使い」と一斉に批判された。

「特殊な技法」「世界最大級」「レガシー」などといった言葉で表現されるリングだが、

建設に携わるこの道15年のベテラン職人は「移設して残すような特別なものじゃない」と語る。



会場を取り囲むように建てられるリングは、1周2キロ、直径675メートル、建築面積約6万平方メートル。

高さは内側12メートル、外側20メートルで、「世界最大級の木造建築物」とのふれこみだ。

日本の伝統的な「貫(ぬき)工法」と呼ばれる技法で、金具やボルトで組み合わせながら建設していくという。

大阪府の吉村洋文知事は「大絶賛」。建設費増額で厳しい声が吹き荒れるなか、

「釘を使わない素晴らしい建設技術を使った建設物」

「リングの上を歩くことができる。六甲の山々、淡路島、大阪の都心部もきれいにみえる」

「万博では(来場者)2800万人の方々がこのリングを体感される。(建設)技術も含めて国内以外からすごく高い評価になる可能性が高いと僕は思っている」

「万博の象徴にもなるこのリングについては後世に素晴らしいものを残すべきではないかという意見も多く出るだろう」



そこで、実際にリングの建設作業にあたっているAさんに現場の感覚、感想を聞いてみた。

Aさんは、東京五輪でも関連施設の仕事をしていたといい、

「万博本番になれば、朝日や夕日に照らされるリングはインスタ映えもするし、最高だと思います」としつつも、

「貫工法を使うと宣伝されますが、そこまで特別な技術じゃないです。すごい職人さんが来て腕を振るっていると思われるかもしれませんが、そんなのはごく少数です。

木材も国産檜(ヒノキ)や福島県の杉を使っていると言いますが、使っているのは縦と横の梁(はり)など一部だけ。

大半は、細い木を接着剤で貼り合わせて圧縮したフィンランド製の集成材で、国内の林業振興にもなっていません。

ですからリングがそこまで特別にすごいという建築物には感じていません。

ゼネコンが出している世界最大という横断幕、こんなものは他にはないから一番大きいに決まっています」



そして、吉村知事の発言にあった、シンボルとして後世に残すという見方についてAさんは、

「半年なら大丈夫なんでしょうが、それ以上保存するとなればかなりの補強か、移設したほうが早いです」と指摘。

AERA掲載、抜粋・編集)

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