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​能登自衛隊、不利な条件は「言い訳」に過ぎない?

聞き手・鈴木春香2024年2月10日

能登半島地震では、自衛隊災害派遣の初動をめぐり「逐次投入」と批判も出た。

今回の動きをどう評価し、今後の災害派遣のあり方や課題をどう考えるのか。

自衛隊災害派遣の歴史にくわしい、流通科学大学准教授の村上友章さんに聞きました。



「最善を尽くして活動してきたと敬意を表しています。ただ、事実としては現地に到達するのは遅く、投入の規模も少なかった。

2022年に出された安全保障関連の3文書では『機動展開能力』を重視し、災害時にも『十分な規模の部隊を迅速に輸送・展開して初動対応に万全を期す』とあります。

今回、それができたと言えるのか。政府や自衛隊が今後、今回の初動をどう評価し、分析していくかが重要です」

――地理的な条件などで難しさがありました。

「それは理解します。陸路が寸断される中、海路・空路で創意工夫しながら活動してきました。

ただ、そうした活動を評価する声に埋没しがちな、犠牲者や被災者の声を忘れないでほしい。

『一刻も早く救助に駆けつけて欲しかった』と考える人たちからすれば、不利な条件だったというのは言い訳に過ぎません」



――自身も1995年1月の阪神・淡路大震災で被災経験があります。

 「当時は神戸大の学生で、住んでいた兵庫県宝塚市の実家が半壊し、ゼミの先輩や同学年の友人を亡くしました。

建物の下敷きになった後、まだ息のある人は多くいました。救命の余地があったため、『なんで自衛隊はもっと早く来てくれなかったんだ』という思いが私にもありました」



‘@厳しい見方だ。

被害者遺族からすればそうかもしれないが。

自衛隊はスーパーマンではない。

自然災害救助にPerfectを求めるのは酷ではないか。