組織委顧問の山本博氏は、日本の“性善説”に警鐘!
オリ・パラ開催推進派の山本氏は、
「首都圏を中心にほとんどの会場での無観客開催が決まって、とりあえずホッとしました。
選手にはいろんな意見があると思いますけど、これで間違いなくどの競技も完結できるでしょうね。
中止に追い込まれなくて本当によかった」と、開催されることを素直に喜んだ。
ただし「残念なことに選手の中から感染者は出るでしょう」と、選手の感染を容認。
「無観客の判断が遅すぎましたよね。私は昨秋から口にしてきましたが、
自分の力のなさに悲しくなります」自身が無観客を訴えてきたことを強調した。
「大会ボランティアらへのワクチン接種に関して、丸川大臣がとんでもないことを言っていましたね。
私は弘前大で免疫について学んできましたし、指導いただいた中路(重之)教授に確認したけれども、
安全だと言えるのは2回目の接種から2週間。ここまでは用心しないといけないと。
こうしたことを踏まえても、あの言葉はあり得ませんね。
日本政府は現状においても安全を確保する準備を全くしていないと思います」と、
丸川大臣の「1回目の接種で一次的な免疫を」発言を、あり得ない発言だと苦言を呈した。
その上で、日本の感染対策が脆弱なことを知りながらも、開催を喜ぶ矛盾をみせたが、
本人は開催ありきだから、矛盾はしていないのだろう。
また、海外メディアの感染対策ルールについて、
「守らないものと考えていたほうがいいでしょう。『GPSで行動管理』という話も聞きますが、
みんな携帯(電話)は2台持ちで1台はホテルに置きっぱなし、
電波を出してそこから動いていないことにして、もう1台の携帯を持って、
市中を動き回ることだってあり得ますよ。
組織に属している人だけでなく、フリーだって入国しますから。
国のあり方や法制は多種多様ですからね。ワクチンを2回打ったことにして証明書だけを出すケース、
入国後の定期的な検査がいい加減になるケースもあり、市中感染を広げてもおかしくないですよ」
と、おおよその見方は私と同様だが、それでも山本氏の開催ありきは強固なようだ。
IOCについては、
「五輪ファミリー」は会場で試合を観戦することになるでしょうね。それで愛国心があるから、
たとえば自国の選手が出場すれば、きっと国旗を出す。
その光景が映ったときはすごい反感を買うんじゃないかなと。
日本人の気持ちを逆なでしないように行動してほしいのですが、そういうことは頭にないと思いますね。
好き勝手やって帰っていくんでしょう。その後は日本のこと、東京のことはお構いなし。
次は北京でどう楽しむか、もっといい接待をしてくれるんじゃないかとか、
気持ちはそっちを向いていたりして」と皮肉った。
感染に対しては、「コロナに関する何かしらの事象は起きると思います。
クラスター発生も感染が確認されてから4日、5日の時差があるので、
大会後半で感染者が急増するとややこしいことが起きてくるかもしれません。
とはいえ、本番は一人でも多くの選手に納得のいくプレーをしてもらいたいです」
と、感染よりも選手のプレーとの認識をあらためて強調した。
‘@山本氏は五輪中止が日本で盛り上がっていたころから、開催を強く主張していた。
五輪関係者は好き勝手やって帰り、感染が拡大することが分かっていても、
開催ありきを変わらず強く主張する。
感染よりもプレーを選ぶのは、根っからのアスリート所以か。