「再調査をするとか、そういうことを申し上げているものではない」
「やっぱりチキン」と呆れ声が。
岸田候補は、9月2日に出演した報道番組で、森友学園問題の再調査について問われた際、
「国民が納得するまで努力をすることは大事だ」と力強く語った。
安倍前総理は当然としても、菅政権でも、コロナ対応や、政治とカネ問題に関する「説明不足」が、
国民の不信感を高めていっただけに、説明責任を果たそうとする岸田候補の姿勢には、
好感を寄せる若手議員や国民が少なくなかった。
しかし、その4日後に「再調査をするとか、そういうことを申し上げているものではない」と、
これまた力強く否定した。
確かに再調査するとは言っていない。
しかし、「国民が納得するまで説明する」と明言したのだ。
それには、今出ている情報だけで国民は納得しない。
岸田候補はもともと優柔不断で、総理としては不適格ではないかと思われていた。
しかし今回の立候補では、安倍前総理や菅総理と真っ向から反対する動きを見せており、
変わったと、期待感が高まっていた。
しかし、再調査発言の2日後に安倍前総理が高市早苗氏(60)を支援する考えを表明。
これは、森友学園問題に踏み込んだ岸田候補に対する“牽制”の側面も見え隠れする。
また、河野大臣の台頭、石破議員の不出馬などで、思惑が揺らいできた。
結局、私の見立て通り、安倍前総理を敵に回すことはできなかったようだ。
腹を決めて臨んだように見えたが、やはり、生まれ持った気弱さは拭い去れない。
これでは、岸田政権が誕生しても、安倍前首相の傀儡政権になる。
そして、総裁選前からブレた岸田候補に対し、国民の目は冷ややかとなる。
それにしても、河野大臣の人気が、雨後の筍のように芽吹きだした。