テスラは「我々の開発チームは、半導体不足から引き起こされる製造の問題について対応するために、
これまでにない取り組みを開始している。我々のエレキとファームウエアのチームは、
19もの新たなコントローラーを用意し半導体不足に対応するために鋭意、
設計や検証に取り組んでいる」と、株主に向けて発表した。
コントローラーのモジュールは通常1つずつ設計する。それにバリエーションを19も加えるというのだ。
業界では驚きをもって取らえられている。
バリエーションを増やす目的は、半導体の入手状況によって使い分けるためだ。
半導体を使用するコントローラーの半導体が入手困難になってしまうと、
コントローラーもそれを組み込むクルマも生産できなくなる。
いま、世界中の自動車工場は半導体不足で減産したり止まっている。
しかし別の半導ならば入手できるとすれば、その半導体を使うコントローラーで、
同じ機能や性能を得られれば、クルマの生産は止まらない。
そのようなバリエーションを多く持てば、リスク軽減になる。
逆転の発想と言うか、超柔軟な発想。
世界的に伸びる会社は、やはり違うようだ。
昨今の半導体不足は、新型コロナ感染症の拡大による一部アジア工場での生産停止、
中国各地の工場での停電問題。
さらに、PCや携帯機器、ゲーム機などをはじめとする世界的な需要の急増。
半導体はさらに取り合いとなるだろう。
テスラが20日発表した第3・四半期の純利益は16億ドルで四半期ベースの過去最高を記録。
2億2000万ドルの投資から4億4200万ドル以上の価値を得ている。
マスク氏は、宇宙への旅立ちと共に、果てしない利益を生むのか。