自民党「大阪を副首都」に?
自民党は16日、東京都を「首都」、大阪府を「副首都」と定義する法整備に関して議論を始めた。?
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副首都構想は関東大震災などで首都圏に深刻な被害が出た場合、
関西圏が首都機能をバックアップするというような内容で、首都機能の補助が主な目的となっているという。
その場合大坂が中心となって、その周辺自治体は大阪をバックアップ。
これには、京都や奈良、愛知などが憤慨。
大阪府以外の場所はあまり重視されておらず、大阪府を副首都とする前提で話が進んでいる。
事実上の大阪都構想第二弾を自民党が強力に後押し。
2回の住民投票で否決されたことから、さすがに都構想は無理筋なので、副を付ければいいだろうと、
自民党が旗振り役となって本格的に動き出すようだ。
自民党大阪府議団は31日、東京・永田町の党本部を訪れ、
東京を首都、大阪を副首都と定義する法律の制定などを求める要望書を高市早苗政調会長に提出。
大阪の首都化は日本維新の会が掲げる看板政策の一つ。
自民府議団は今夏の参院選も見据え、政権与党のパイプを生かして改革姿勢をアピールし、
維新に対抗する構えという。
徳永慎市府議団幹事長は提出後、
「大阪・関西が首都機能をバックアップできるように党として支援していただきたい」と述べた。
高市政調会長は「党として議論していきたい」と応じたという。
こうした府議団の動きに対し、自民党大阪市議団には冷ややかな見方が広がる。
市議団にとっては「唐突感がある」だけでなく、大阪市を廃止する大阪都構想をめぐる2度の住民投票で、
地域政党「大阪維新の会」と全面対決した経緯があるだけに、
維新側との協力も視野に入れる府議団との温度差を否めないのは当然だ。
「これまで国とのパイプを生かせていなかった。改革を打ち出し、『反対』ばかりのイメージから脱却したい」。
要望書の作成に携わった自民府議団改革プロジェクトチーム長の原田亮府議は意気込む。
要望書提出の背景には、昨年の衆院選で府内15選挙区に擁立した公認候補が、
日本維新の会候補に全敗した背景がある。
原田府議は「副首都の定義づけは維新も望んでおり、協力できる。
時間をかければ(自民)市議団をはじめ府連内の同意も得られるはずだ」と見るが、ことはそう単純ではない。
副首都法制化を「国とのパイプ」で実現すれば、維新のお先棒を担ぐことにもなりかねない。
それで、本当に浮上できるのか。もしかしたらさらに埋没してしまうのではないか。
市議団の懸念や危惧はその点にある。
複数の市議が「府議団が単体でやっている」「住民投票から、まだ1年ほどしかたっていない」
「関与していない」、「府議団のパフォーマンスだ」などと、不快感をあらわにした。
府連幹部も、今回の要望は「府連として出しているものではない」と強調するが、
「大阪が副首都機能を担うのは賛成」としている。
難しい判断、舵取りが求められる。
大坂自民党はさらに混迷していくのか。その間に利を得るのは維新。
大坂に何がなんでもということのようだ。
副首都機能は有事の際にも必要だが、大阪に拘る強引なやり方が気に入らない。