日本小児科学会は、新型コロナの変異株「オミクロン株」に感染した子どもの症状について、
発熱やけいれんが増える傾向があるとの分析を発表。
ウイルスの変異によって重症化する傾向は認められなかったという。
15日開かれた厚生労働省のアドバイザリーボードで報告した。
20年2月~今年2月、小児科学会のデータベースに登録された5129人(0~15歳)を対象に、
「流行初期」「デルタ株流行期」「オミクロン株流行期」に分けて調べた。
発熱の頻度は、流行初期では4割程度だったが、オミクロン株では8割を超えた。
1~4歳での熱性けいれんは、初期、デルタ株でそれぞれ1・3%、3%だったのに対し、
オミクロン株では9・4%だった。5~11歳もオミクロン株流行期に増えていた。
また、のどの痛みや吐き気、嘔吐(おうと)もオミクロン株流行期に増えた。
一方、肺炎は初期1.1%、デルタ株1.6%、オミクロン株1.3%――とほとんど変化がなく、
大人と比べて発症頻度は低かった。
味覚・嗅覚障害はオミクロン株ではほとんどみられなかった。