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「チーム甘利」大学ファンド私物化か?

関係組織の要職占める。

徹底調査と報告必要。

岸田政権が成長戦略の柱と位置づける10兆円の大学ファンドにかかわって、

自民党甘利明衆院議員に連なる「チーム甘利」の問題が急浮上しているという。

4月27日の衆院文部科学委員会で調査を迫った日本共産党宮本岳志議員に、

末松信介文科相はまともに答弁できなくなり、同委理事会への報告を求められる事態となっている。



宮本議員が取り上げたのは、主に大学をテーマとした雑誌『文部科学教育通信』、

2019年11月11日号の「国立大学は『知識産業体』の自覚を」と題した甘利議員のインタビュー記事。

この中で甘利議員は、政権復帰後、

政府の総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)の議員だった橋本和仁氏から、

後に東大総長となる五神真氏を「この人を東大総長にしたいと思っている」



「甘利大臣の大学改革にも興味を持っている」と紹介されたと証言。

甘利議員が「あなたが総長になったら、私についてきてくれますか」と聞くと、

五神氏が「その節には一緒にやります」と応じたとしている。

五神氏は、実際に東大総長となり、「運営から経営へ」というキャッチフレーズのもとに、

国立大学初の大学債(200億円)を発行。

 


記事で甘利議員は、橋本氏がCSTIの事務局長役として、

上山隆大政策研究大学院大学副学長(当時)を推薦し、

甘利議員が電話で説得したことも明かしている。



さらに現在の岸田文雄首相、林芳正外相、世耕弘成経産相

茂木敏充幹事長の名前を挙げ「みんなチーム甘利だ」とも語っている。

上山氏は現在、大学ファンドの支援を受ける国際卓越研究大学の選定などに強力な発言権を持つ、

CSTI唯一の常勤議員。橋本氏は大学ファンドの資産運用と、

大学への助成業務を担う科学技術振興機構の理事長。

現在国会で審議中の国際卓越研究大学法案は、

大学ファンドをてこに大学への政治介入をいっそう強める中身。



その大学ファンドにかかわる組織の要職を「チーム甘利」が占め、

大学行政の“私物化”により、政策決定と大学の運営に政治介入した疑いがもたれている。

徹底した調査と報告が法案審議の大前提。​​​